NVIDIAのRTX 3000シリーズ、特にRTX 3080等は未だに入手困難な状況が続いていますが、この品薄の改善にはあと数か月以上かかる見通しがNVIDIAより発表されています。
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需要に追い付くにはあと数か月かかる見通し
FY2021 Q3決算を発表したNVIDIAですが、データセンター事業で160%以上の伸びを記録し絶好調ですが、コンシューマー向けGPUでは玉不足が解消していないようです。
NVIDIAの予想以上の需要を観測。来年のQ1まで在庫不足
NVIDIAは11月18日に、2021会計年度第3四半期決算(FY2021 Q3)を発表しました。この時、Ampere A100などデータセンター向け製品は前年同期比で162%増、RTX 3000シリーズGPUなどのゲーム事業では37%増となった事が発表されました。
このゲーム事業については、Jensen Huang氏(通称:革ジャン)は以下のように述べました。
RTX 3000 manufacturing has been “one of the fastest ramps ever” for the company. However, customer demand has been overwhelming.
翻訳
RTX 3000の生産能力は会社の歴史上でない規模で拡張しています。ただ、それに対して顧客からの需要は圧倒的な状況です。
この圧倒的な需要は新型コロナウイルスによる在宅時間の急増が主な要因で、NVIDIAはその圧倒的な需要を予測できていなかったことを認めています。また、NVIDIAのCFO Colette Kress氏はPCMagのインタビューについてこう述べています。
Given industry-wide capacity constraints and long cycle times, it may take a few more months for product availability to catch up with demand,”
翻訳
業界全体の生産能力上の制約や製造工程などを考えると、供給が需要に追いつくまでには少なくとも数か月かかる見通しです。
圧倒的な需要に対して製品を供給できない事によって、NVIDIAのゲーム事業は頭打ちになる見込みです。これは会社そして株主にとっては機会損失を意味する事であり、GPUが欲しい顧客だけではなく株主からも懸念が示されているようです。ただし、NVIDIAのCFOは新型コロナウイルスによるサプライチェーンの問題があるとも発言しており、ベストを尽くすが、どうしようもない状況と語っています。
世界的には在庫不足。日本ではそこそこ手に入る?
アメリカのPCパーツを紹介するブログやYoutube、Twitterなどを見ていると、未だに『Micro Center』*や『BestBuy』*などでRTX 3080やRTX 3090を手に入れる事は困難を極める状況のようです。しかし、日本の状況を見てみるとそうでもないようです。
*Micro Center:アメリカで自作PCパーツを扱うお店です。(ドスパラを更に巨大にした版でAmazonの倉庫かと思うぐらいパーツが豊富です。)
*BestBuy:日本で言うビッグカメラ、ヨドバシカメラなど
玄人志向 GG-RTX3090 (RTX 3090 ¥189,810(税込))
ZOTAC TRINITY-(RTX 3080 ¥99,649(税込))
価格.comなどを確認すると、RTX 3080やRTX 3090がほぼほぼ定価?で売られており、在庫欄を確認しても在庫がある状況を示す『〇』になっています。
アメリカでは、日本に比べて感染者数が多くロックダウンなどが実施されている事もあり色々なモノが在庫不足みたいです。例えば、この時期にも関わらずプールが数週間待ちだったり、コンクリートが手に入らなかったりと・・・
それに加えて、アメリカの自作PC人口は日本とは比べ物にならないほど多いです。そのため、自作PCユーザーそして、ロックダウンのため新規で自作PCを作りたいという人が入り乱れた結果、GPU在庫不足に陥っていると考えられます。ちなみに、ヨーロッパでも同様の現象が起きている模様です。
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