Intelのサーバー向けCPUのシェアは2027年には50%を切る可能性。AMDに逆転されるのも時間の問題?
Intelは数年前まではデータセンターやサーバー向けCPU市場においてはXeonシリーズが100%に近いシェアを獲得していましたが、近年はAMDのZenアーキテクチャーを搭載するEPYCシリーズに追い付かれており、年々Intelのシェアが減少する一方でAMDのシェアが増えると言う状況になっていますが、市場調査会社のIDCやMercury Researchの調査をまとめたBank of AmericaによるとIntelは2027年までに売上高ベースのシェアは50%を割り込み、空いた穴をAMDが大多数のシェアを獲得し、最終的にはシェアが逆転されてしまうと言う衝撃的な予測をしていることが明らかになりました。

調査によると2024年時点でサーバー向けCPUのシェアはIntelが62.7%、AMDが32.8%となっており既にAMDは30%を超えるシェアを確保していることが明らかになっています。しかし、これが2025年末までにはAMDのシェアが36.1%まで伸びるほか、Arm系CPUも8.7%に伸びる予想となっており、2027年の予測ではAMDのシェアが40.4%、Arm系が11.8%、そしてIntelのシェアは47.7%と50%を下回ることが予想されています。
なお、ここでのシェアはあくまで売上高ベースのシェアであるため、販売台数ベースのシェアではありません。ただ、製品開発に繋げるには高い売上高と利益が必要となるのですが、AMDは高単価な製品が堅調に伸びる一方で、Intelはその逆であることを意味するためIntelは事業再編などを行っていますが、今後も厳しい状態が続くことが予想されます。
AMDのCPUに関してはほぼ毎年新製品を投入しており、2025年にはZen 5アーキテクチャー備えるEPYC Turinに加え、3D V-Cacheを備えたTurin-Xを投入します。また、2026年にはZen 6アーキテクチャーを備えるEPYC Venice、2027年にはZen 7アーキテクチャーを備えるEPYC Veranoの投入を計画するなどロードマップが明確で、製品の投入ペースもかなり早くなっていますが、上述の通り利益を上げて研究開発費につぎ込み、より魅力的な製品を投入するなど好循環を維持しており、このペースであればIntelを逆転するのも時間の問題と言えます。
一方で、Intelに関しては2026年にDiamond RapidsとClearwater Forestの投入を予定しているものの、AMDほどロードマップが明確でないほか投入スケジュールも当初予定より遅れることが多発しており、その結果、売上高が下がるなど悪循環に陥っています。そのため、シェアの維持にはロードマップ通りに製品を投入することが重要と言える他、AMDに対抗できるような魅力的な製品の開発も重要となりますが、IntelがAMDの猛追を前にどこまで持ちこたえられるのか注目です。
Intels Marktanteil bei den Server-CPUs dürfte weiter sinken | HardwareLUXX
コメント
コメント一覧 (1件)
Arm系はデータセンターの中でもIntelやAMDのCPUを採用してるところとは、毛色が違うんじゃないかな。