GeForce RTX 5060 Ti のベンチマークが登場。先代から15%性能向上も RTX 4070 を13%劣る性能に
NVIDIAは2025年4月15日にGeForce RTX 5000シリーズのミドルレンジモデルとしてGeForce RTX 5060 TiとRTX 5060の2モデルの正式発表を予定しており、翌日4月16日には上位モデルのRTX 5060 Tiの発売を予定していますが、今回このRTX 5060 Tiの内、VRAM容量を16GB搭載したモデルがGeekbench 6上に登録され、大まかな性能が明らかになりました。


GeForce RTX 5060 Tiはミドルレンジ向けGPUのGB206 GPUを搭載する最初のモデルで、CUDAコアは合計4608コアで、動作クロックはベースが2.41 GHz、ブースト時の最大が2.57 GHzに設定されています。また、VRAM関係はGDDR7を合計8GBまたは16GBをバス幅128-bitで接続され、帯域幅は448 GB/sほどを発揮し、消費電力は180Wに達すると言われています。このスペックは先代のRTX 4060 Tiに比べるとコア数が6%増、動作クロックはほぼ据え置き、帯域幅は1.6倍に拡大となっており、帯域幅の拡大以外にスペックが大きく向上した点はあまりありません。
そんなGeForce RTX 5060 Tiの16GBモデルですが、Geekbench 6ベンチマークではVulkan API利用時が140,147ポイント、OpenCL API利用時が146,234ポイントを記録しています。
GPU | GB6 OpenGL | GB6 Vulkan |
---|---|---|
GeForce RTX 4070 | 167910 | 156752 |
★GeForce RTX 5060 Ti | 146234 | 140147 |
GeForce RTX 4060 Ti | 129894 | 122534 |
GeForce RTX 3070 | 127880 | 120982 |
GeForce RTX 3060 Ti | 112000 | 107279 |
GeekbenchのGPUベンチマークはOpenCLやVulkanなど古めのAPIを使っているため3DMarkなどに比べると実際のゲーミング時に発揮されるパフォーマンスと差が出るケースがありますが、GeForce RTX 5060 Tiのスコアは先代のRTX 4060 Tiに対してOpenCLでは13%、Vulkanでは14%優れた性能を発揮するなどコア数の増加がほぼ見られない中でスコアが上がるなどアーキテクチャー刷新による効果が出ていると言える結果になっています。
ただ、先代のRTX 4060 Tiは性能的には前世代の中で上位モデルにあたるRTX 3070を超える性能を発揮できていましたが、今回のRTX 5060 Tiは前世代モデルの上位モデルのRTX 4070に対して11~13%程度劣った性能になっています。
ただ、RTX 5060 Tiのメーカー希望小売価格(MSRP)は16GBモデルが$429、8GBモデルは$379になると言われており、これは先代のRTX 4060 Tiに対して16GBモデルでは$70、8GBモデルでは$20安価な設定になっています。そのため、この価格の通り発売されれば特に16GBモデルは値下げによりコストパフォーマンスが大きく向上しているため、RTX 4070に劣る性能でも酷評は免れる可能性があります。ただ、ほかのRTX 5000シリーズの時のようにMSRPでの購入が不可能な場合、RTX 4070やRTX 4070 SUPERが意識されることになり、発売直後のレビューでは再び酷評される可能性があるためどのような価格帯で発売され、どれだけ潤沢に在庫が揃えられるのかに注目が集まりそうです。
Micro-Star International Co., Ltd. MS-7E49 (GeForce RTX 5060 Ti) | Geekbench
コメント
コメント一覧 (1件)
つまり4060Tiと4070の中間性能?
そこはせめて5070との中間性能でしょう、コア数増やして強化してるんだし
前世代から20%アップは確実と予想してたんだけど、思ったよりも伸び幅ショボい
5060では上位よりもGDDR7の恩恵が大きいはず、とは一体なんだったのか