Googleが廉価版 Tensor を開発中。Pixel 11aなどで採用しAI機能などを差別化
Googleのスマートフォンでは上位のPixelシリーズに対して、内蔵チップセットなどを上位モデルと同等としながらも価格を抑えたPixel aシリーズを用意することでメインストリーム市場でのシェアを伸ばしています。ただ、ここ最近のチップセットは高機能化やプロセス微細化に伴いコストが高騰している状況にある他、GoogleもPixelとPixel aシリーズの間にカメラや充電速度などあまり大きな差別化を図れなくなってきています。
そのためなのか、GoogleはこのPixel aシリーズに関して上位モデルと差を付けるためと、コストを削減するために2027年に登場するPixel 11a向けに、Pixel 11に搭載されるTensor G6とは異なる廉価版チップセットを新たに開発していることがリーク情報より明らかになりました。
現行のPixelシリーズではPixelもPixel aも共に同じ世代のTensorを採用していますが、チップの放熱性に影響するパッケージング技術がPixelにはより高度なFOPLPを採用しつつも、Pixel aシリーズ向けTensorではIPoPと呼ばれる技術が採用されています。ただ、これはサムスンファウンドリーで作られていたTensorだから可能だった使い分けで、TSMC製に切り替わるTensor G5以降では採用できない差別化になっています。
そのため、GoogleではTensor G6などではチップセットの内、製造上の不具合でCPUやTPUが正常動作しないものを流用することを前提に、一部コアを無効化したTensorチップセットをPixel 11a向けに供給する計画とのことです。
これは、AMDやIntel、Qualcommなど多くの企業が行っている手法なのですが、この変更により今までPixelとPixel aシリーズの間にAI機能や性能面で大きな差はありませんでしたが、Pixel 11aからはこのようにコア数が異なるなどチップセットの性能差が明確になります。そのため、例えばPixelが対応しているAI機能の一部が使えなかったり、処理速度が明確に異なるなど今までのPixel aシリーズに比べて機能に差が付けられる可能性が高いと考えられています。
Google considers hobbled Tensor chips for 2027 Pixel 11a and Pixel Tablet 3 | Android Authority
https://www.androidauthority.com/google-pixel-11a-pixel-tablet-3-3495273
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