Intelが Panther Lake のデスクトップ向けを緊急投入する可能性? Ryzen 9000X3Dに対する競争力確保を狙う
Intelは次世代デスクトップ向けCPUにあたるArrow Lake-S世代のCore Ultra 200シリーズを2024年10月24日に発売すると言われています。しかし、ライバルのAMDはこのCore Ultra 200シリーズの発売に被せる形で、翌日の10月25日にゲーミング性能を大幅に強化したRyzen 9000X3Dシリーズを発表し、2週間後の11月7日をめどに発売するなど、デスクトップ向けCPUセグメントで攻勢をかけると見られています。
一方のIntelはCore Ultra 200シリーズで電力効率の大幅な向上を実現している一方で、ゲーミング性能はあまり伸びておらず、発売前から懸念が沸いている状態です。この状況を懸念して、かつてはノートPC向け専用に開発されていたPanther Lake CPUをデスクトップ向けに投入する可能性があるようです。
IntelはArrow Lake-Sの後継モデルとして当初はArrow Lake Refreshを投入すると言われており、このCPUではコア数が8P+32Eに強化されると言われていました。しかし、その後コア数増加の話はなくなり、単なる動作クロックの向上になるなど開発規模の縮小が噂され、最新のリークではArrow Lake Refreshの投入は行われず、2026年投入予定のNova Lake-SまでArrow Lake-Sのまま戦う見込みであると言われていました。
しかし、Moore’s Law is Deadによると、IntelはRyzen 9000X3Dに対抗するため、2025年に8P+16E構成のPanther Lakeの投入を検討しているようで、5~13%のIPC向上や電力効率のさらなる向上が見込まれていることを明らかにしています。このPanther LakeはCPUコア以外の面では最新鋭のNPUやGPUが搭載され、Arrow Lakeでは非対応だったCopilot+に対応することが可能になっていますが、デスクトップ向けではArrow Lake-SからCPU(Compute Tile)のみを載せ替え、NPUを含むI/OタイルやGPUタイルは変更されないとのことです。
Arrow Lakeシリーズは搭載されるタイルのすべてがTSMCで製造されるため、コストが高く粗利益率もかなり低いと言われています。そのため、Arrow Lakeを出し続けるよりは自社のIntel 18Aで製造されるPanther Lakeを投入した方が収益性も確保できると言えます。また、Ryzen 9000シリーズに対してゲーミング性能で優位性が確保できていないことや、2026年上半期にZen 6が出る可能性があることから、Panther Lake投入によりデスクトップ向けCPU市場でIntelのプレゼンスを確保するという狙いもあるのかもしれません。
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コメント
コメント一覧 (1件)
状況や環境の変化に合わせCPUを再設計するべきだった
Intelx3Dくらい作らないととても対抗できる状況じゃない
このまま行けば多くのシェアを失うだろう