Intel Core Ultra 9 285K は前世代よりゲーミング性能低下。公式資料がリーク

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Intel Arrow Lake-S Core Ultra 9 285Kのゲーミング性能はCore i9-14900Kより低下。Ryzen 7 7800X3Dにも大きく劣る可能性

Intelは次世代デスクトップ向けCPUとしてArrow Lake-S世代のCore Ultra 200シリーズを2024年10月10日に発表予定ですが、この発表で用いられる資料の一部がリークとして登場し、同CPUの中で最上位モデルのCore Ultra 9 285Kの性能に関する情報が明らかになりました。

Arrow Lake-S世代のCore Ultra 200シリーズの特徴点をまとめた資料ではCPUコアアーキテクチャーがP-CoreはLion Cove、E-CoreはSkymontに刷新され、先代のRaptor Lake系に比べてP-Coreは9%、E-Coreは32%のIPC向上するとされています。また、L2キャッシュは帯域幅が2倍になり1コアあたり最大4MBに、L3キャッシュは最大36MBに拡大されていることも明らかにされています。その他はAI性能に関する事柄で一般的なユーザーの興味を引く内容にはなっていません。

前述の特徴点を見るとCore Ultra 200シリーズのCPU性能は大きく向上していると期待できそうですが、この中で最上位モデルのCore Ultra 9 285Kのゲーミング性能は先代のCore i9-14900Kに2%ほど劣ることが明らかにされています。

AMD製CPUとの比較もリーク資料ではまとめられており、ゲーミング性能に限定されている比較では、Ryzen 9 9950Xに対しては同等性能を記録しています。

AMDの3D V-Cache搭載製品との比較では、Ryzen 9 7950X3Dが比較対象に挙げられていますが、ゲーミングは合計5タイトルを平均すると4%劣る一方で、レンダリングなどのタスクでは性能が約15%優れる結果になっています。

ただ、ゲーミング性能はRyzen 9 7950X3DよりRyzen 7 7800X3Dのほうが優れているため、同CPUと比べるとCore Ultra 9 285Kのゲーミング性能は10%近く劣る可能性があります。

また、レンダリングなどのタスクではRyzen 9 7950X3DよりRyzen 9 9950Xのほうが10~20%優れているため、同時期に登場しているRyzen 9 9950XとCore Ultra 9 285Kを比べると性能面で大きなアドバンテージがない状況になります。

IntelはCore Ultra 9 285Kにおいてゲーミング性能が僅かに下がっていることは資料でも明記していますが、消費電力の低減も行われていることをアピールしています。一方で、その削減量はシステム全体でCore i9-14900Kと比べて約80Wほどで、CPU単体での消費電力はRyzen 9 9950Xを20Wほど下回る可能性があるなど電力効率は大幅に高められていると考えられます。ただ、これがコンシューマー向けCPUとして魅力的かと言われるとRyzen 9000シリーズの評価や売れ行きを見る限り、大多数のユーザーにとっては魅力的には映らない可能性があります。

Intelは今回発売されるArrow Lake-SでAMDのRyzen 9000シリーズに対抗すると言われていますが、AMDは2024年秋に発売したRyzen 9000シリーズに対してゲーミング性能に特化したRyzen 9000X3D シリーズを2024年末までに発売すると言われています。

そのため、今回リークされた発表資料で示されたゲーミング性能が実力であれば、コンシューマー向けとしては魅力的な製品であるとは言いづらく、2021年発売のAlder Lake-S以降で取れていたデスクトップ向けCPUのシェアが再びAMDに奪われてしまうことが予想されますので、レビューなどでどのような評価が得られるのか注目が集まります。

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『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
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