Google Pixel 9搭載のTensor G4は性能低めだが、電力効率は高めと判明。
GoogleがPixel 9シリーズから搭載しているTensor G4は、昨年発売されたPixel 8搭載のTensor G3のリフレッシュ版とも言えるチップセットです。性能はほとんど上がっていませんが、電力効率の観点では10%近く向上していることが明らかになりました。
Golden Reviewerが各社が発売するチップセットのベンチマーク結果や消費電力から電力効率を求めた結果一覧表を掲載しています。この結果によると、Tensor G4のGPU性能はTensor G3に対して約7%向上しているものの、他社のチップセットと比べると2021年に投入されたSnapdragon 8 Gen 1相当のグラフィックス性能であるなど競合に対しては大きく劣っている状況と言えます。
一方、電力効率に目を向けてみると、Tensor G4はTensor G3に対して10%の向上が見られ、Snapdragon 8+ Gen 1を大きく超えています。さらに、製造プロセスがより高度なSnapdragon 8 Gen 2に3%劣るところまで迫る電力効率を発揮していることが明らかになっています。
実際に、Googleでは「性能を追求せず、ユーザーのユースケースを満たす設計を重視している」と過去に発言しており、アプリ起動時のサクサク感やバッテリー持続時間を延ばす方向に力を注いでいることを明らかにしています。Tensor G4においては、Tensor G3のマイナーチェンジという制約がありながらも、できる範囲でチップセットの魅力が上がるような設計が取り入れられていると言えそうです。
なお、Googleでは2025年に投入予定のTensor G5で、TSMCの第2世代3nmプロセスとInFO-PoPパッケージングの採用、そして完全独自開発のチップセットとすることで、性能と電力効率の両立を図ると見られています。そのため、今後は電力効率に加え、性能面でも大きな進化が見られるかもしれません。
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