MSIがDDR5-CAMM2搭載Z790マザーボードを公開。小型だがMini-ITXと相性悪い可能性
JEDECは薄型ノートPC向けに既存のSO-DIMMの代わりとなるメモリーモジュール規格のCAMM2を正式に策定し、すでに一部ノートPCには採用がされています。ただ、このCAMM2はノートPC向けに加え、デスクトップ向けの規格も策定されているのですが、このデスクトップ向けCAMM2を搭載したMSI製Z790マザーボードがComputex 2024で展示されることが明らかになりました。
このマザーボードは『Z790 Project Zero Plus』と呼ばれ、MSIのProject Zeroマザーボードと同じくケーブル類は背面にレイアウトされていますが、メインメモリー部分が4つのDDR5-DIMMスロットから水平に配置された単一のCAMMモジュールに置き換えられています。
MSI and @kingstontech are previewing the next revolution in memory design, the DDR5 CAMM2. Featured on a Z790 PROJECT ZERO PLUS, the Kingston FURY Impact DDR5 CAMM2 prototype module demonstrates the compact size, thin profile, and potential OC performance.#MSIxComputex2024 pic.twitter.com/vAhVB12zrI
— MSI Gaming (@msigaming) May 23, 2024
CAMM2ではDDR5に加え、より高速なLPDDR5Xにも対応する規格にはなっていますが、『Z790 Project Zero Plus』に搭載されているCAMM2は通常のDDR5で、Kingston Fury Impact CAMM2モジュールを搭載しています。
現状、このCAMM2をデスクトップ向けに搭載するのは興味深い取り組みではあるものの、DDR5のみ対応する場合はメリットが無いのが現状ではありますが、より高速なLPDDR5Xの搭載が可能になるとXMPを適用したDDR5よりパフォーマンス向上などが期待できます。
ただし、CAMM2は通常のDIMMより面積は小さくなっていますがマザーボードに対して水平に置くというレイアウトが必須であるためMini-ITXのように隙間にメモリーを置いているようなフォームファクターとの相性は悪いと考えられます。
そのため、このCAMM2をデスクトップ向けにレイアウトするとなるとATXやMicro-ATXでは現行のメモリーモジュールの場所にCAMM2をつければいいですが、Mini-ITXでは例えばCAMM2を背面に配置するなどレイアウトを根本的に変える必要性があるかも知れません。
DDR5の次世代規格であるDDR6でもデスクトップ向けにCAMM2を投入することが検討されていますが、DDR5世代においては速度面で大きなアドバンテージがある訳でもなく、スペースに制約を受けないデスクトップ向けにCAMM2を投入する意味はあまりないと考えられます。ただ、これがDDR6に世代交代すると、メモリー速度が大きく向上するためCPUとの距離が縮められるCAMM2にはメリットがあるほか、どのみちDDR6化のためにマザーボードの買い替えも必須になるためこの辺りでCAMM2対応マザーボードが多ければ一気にDIMMを置き換えられていくと考えられます。
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コメント
コメント一覧 (3件)
asroc辺りが強引に立てられるの出さないかな。
LPDDR6になってからかなぁ
デスクトップ向けのCAMMメモリとノート用のCAMMメモリモジュールは違うものですか?
ノート用で検索して出てくるモジュールは複雑な形をしていますよね。
いろいろ分からなくて検索してみたのですが良く判りませんでした。
デスクトップ向けもノート向けもCAMM2っていう規格だけど、ノート向けは少しでもスペース削りたいからあの形になってるんだと思います。ただ、LPDDR5XとDDR5は全くの別物だから互換性はないです。