AMD Radeon RX 8000シリーズに搭載予定のRDNA4はレイトレーシングコアを完全刷新。性能が大幅向上へ
AMDが2024年末にかけて投入を予定しているRadeon RX 8000シリーズでは新たにRDNA4アーキテクチャーが採用されると言われていますが、このRDNA4アーキテクチャーについてNVIDIAのGeForceに対して弱点とも言われていたレイトレーシング性能について、コアを完全刷新したものを搭載し、レイトレーシング性能を大きく向上させる見込みであることが明らかになりました。
RDNA3 RT was based on RDNA2 with some improvements. RDNA4 RT looks completely different.
— Kepler (@Kepler_L2) April 30, 2024
AMDが現在販売しているRadeon RX 7000シリーズに搭載されているRDNA3についてはレイトレーシング処理を担うコアのベースはRDNA2で、RX 6000シリーズよりレイトレーシング性能は上がっているものの、NVIDIAのGeForce RTX 3000シリーズに追いついたレベルで、RTX 4000シリーズに対しては性能が劣る状態になっています。
そのため、AMDではRDNA4アーキテクチャーではレイトレーシング処理を担うコアについて新規設計を行い、抜本的な性能向上を行うと見られています。
ちなみに、過去にPlayStation 5 ProのAPUについてRDNA4で搭載されるレイトレーシング機能を先行搭載すると言われており、このリークではRDNA3以前で対応していたBVH4に対して、2倍のスループットを実現するBVH8に対応しています。そのため、PS5 Proではレイトレーシング性能が2~3倍向上するとも言われていますが、同じレイトレーシングコアがRadeon RX 8000シリーズ搭載のRDNA4にも搭載される考えられるため、RX 8000シリーズのレイトレーシング性能については大きく向上することが予測されます。
AMD製グラフィックスカードはNVIDIAに対してラスタライズ性能は同等でも、レイトレーシング性能で劣るケースが多く弱点の1つでもありました。しかし、RX 8000シリーズに内蔵されるRDNA4でレイトレーシングコアが完全新規で設計されるという事で性能の大幅向上が期待でき、GeForce RTX 5000シリーズと同等レベルの性能が実現できるかもしれません。特にRX 8000シリーズではミドルレンジ向けモデル中心にラインアップされるため、このあたりの性能次第ではAMDは再びグラフィックスカードでシェアと収益を取り戻せることに繋がるかもしれません。
補足情報
AMD Radeon RX 8000シリーズは2024年下半期以降に投入されるAMDのグラフィックスカードで、GPUにはRDNA4アーキテクチャーが採用されます。ラインアップはRadeon RX 5000シリーズの時のようにエントリーからミドルレンジのみ投入予定です。
製品ジャンル | メーカー | 製品名 | 発売予定時期 |
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GPU | AMD | Radeon RX 8000シリーズ | 2024年下半期 |
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