GIGABYTEのRaptor Lake向け不具合回避BIOSではCore i9がCore i7並の性能に低下へ

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GIGABYTEが公開したRaptor Lakeの不具合回避用BIOSではCore i9がCore i7並の性能にまで低下など影響甚大に

Intelの第13世代のRaptor Lakeおよび第14世代のRaptor Lake Refreshの中でハイエンドモデルのCore i9とCore i7中心にCPUの挙動が不安定になるという不具合が発生していますが、この対策として各社マザーボードメーカーは不具合を回避するため、新たにBIOSに『Intel Baseline Profile』という設定を追加しています。

このIntel Baseline Profileは基本的にCPUのTDPや電流値を制限し、安定性を増やすというもので、ASUS製マザーボードで導入された際にはCore i9-14900KSの性能が15%ほど下がり、Core i9-13900K並になるなど性能に大きな影響を与えることが判明していますが、GIGABYTEのBIOSに導入された『Intel Baseline Profile』ではより安全率を高く取っているのか、適用するとCore i9-13900KがCore i7-13700K並の性能にまで低下してしまうことが明らかになっています。

GIGABYTEのLGA1700対応マザーボードのCPU電力設定では以下のものが用意されているようです。(PL1/PL2/最大電流値)

  • GIGABYTE AUTO Profile: 4096W/4096W/無限
  • Intel Extreme Config (150W): 320W320W/400A
  • Intel Extreme Config (125W): 253W/253W/400A
  • Intel Standard Config (150W): 253W/253W/307A
  • Intel Standard Config (125W): 125W/253W/307A
  • GIGABYTE BaseLine Profile: 125W/188W/249A

この中でGIGABYTE AUTO Profileは俗に言う電力無制限状態で、CPUが最大性能で動作します。一方でGIGABYTE Baseline Profileは不具合回避のために用意された設定で、PL1はIntelの定格、そしてPL2はCore i9系に設定されているデフォルトの最大消費電力であるMTPの253Wを下回る188Wに設定されています。

Core i9-13900KFでGIGABYTE AUTO ProfileとGIGABYTE Baselineを比較したCinebench R23の結果では前者では40021ポイントを記録していたものの、後者の設定を適用すると28811ポイントと約30%ほど性能が低下し、Core i7-13700Kをも下回るような性能を記録しています。

この性能低下はCinebench R23のみならず、ゲーミング時のパフォーマンスにも影響を与えるようで、Cyberpunk 2077では7%、Red Dead Redemption 2では10%ほどフレームレートが低下することが明らかになっています。

このIntel Baseline ProfileはIntelが恒久対策を発表するまでの暫定対策で、ASUSやMSIなども対策BIOSを導入していますが、GIGABYTEの設定はかなり安全率を取ったものになっています。そのため、今回のように大幅な性能低下が確認されていますが、今後Intelが対策をすればここまでの性能低下が見られない可能性もありますので、Intelからの続報が待たれるところです。

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このRaptor Lakeの不具合についてIntelはまだ調査中とのことで情報が出ていませんが、それまでの間、BSODやゲームのロードが上手く行えないといったユーザーはこのBaseline Profileを導入するしかないのが現実です。そんな中でこのGIGABYTEの設定はかなり過剰で、Core i7-12700K並のMTPにまでPL2を下げているので性能低下が激しいのですが、だからといって手動で各種設定を触っても良いことはありませんので、Raptor Lake系CPUで不具合に悩まされている人は素直にBaseline profileを入れてIntelの調査結果と対策を待つことが推奨されます。

ソース

尬廣跟上,技嘉也支援 INTEL BASELINE 模式了 | Uniko’s Hardware

https://unikoshardware.com/2024/04/gigabyte-intel-baseline-bios.html

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この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
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