シングルスロット構成のGeForce RTX 4070 TiがGALAXより登場。最強のシングルスロットGPUに
ここ最近登場しているグラフィックカードの多くは消費電力による発熱が大きいためエントリーモデルでさえも多くのモデルが厚さが2スロット以上のモデルが多く、パソコンケースのサイズや、他の拡張カードの使用状況によっては2スロット使うグラフィックカードは邪魔な存在になる事があります。
しかし、この問題に対してグラフィックカードメーカーのGALAXがアッパーミドルモデルのGeForce RTX 4060 Tiに極薄のシングルスロットに収まるクーラーを搭載したモデルを発表し、中国のサイトで製品レビューが行われ通常の2スロットモデルとのパフォーマンス差や小型クーラー搭載モデルで気になる騒音に関して情報が明らかになっています。
このシングルスロットのGeForce RTX 4060 Tiについては2023年10月時点で存在する事は明らかにされていましたが、それ以降続報が無く生成AIなど限られた用途のために製造が行われていたと見られていましたが、GALAXではこのシングルスロットRTX 4060 Tiを『影驰RTX 4060 Ti 无双MAX』として中国のTaobaoなどで販売しているようです。
GPUクーラーはブロワー型クーラーで、シングルスロットに収めるために極めて薄く、小型なベイパーチェンバーを備えており、TDP 165WのRTX 4060 Ti GPUと一緒にGDDR6メモリーやVRMも併せて冷却する構造になっています。また、冷却用ファンはブロワー型でこのサイズでありながら3000rpmを超える回転数で動作します。
全体的なパフォーマンスについては3DMark TimeSpyなどベンチマーク系では2スロット厚のGPUクーラーを備えるGeForce RTX 4060 Tiに対して1~3%ほど劣る性能になってはいますが、ほとんど性能差はありません。また、長時間の負荷がかかるゲームにおいても性能は同等レベルを維持しており、シングルスロット化に伴う性能の低下は出ていません。
実際に温度もGPU温度はフルロード時でも最大52.1℃、GPUホットスポットが最大81.9℃と適切な冷却が出来ている事が明らかになっています。
ただ、小型なクーラーを搭載している事もあり騒音は大きく、NVIDIA GeForce RTX 4060 TiのFounders Editionでは最大28.4dBAとほとんど気づけないレベルの騒音ですが、この影驰RTX 4060 Ti 无双MAXは51.4dBAとエアコンや換気扇の動作音程度の騒音が出るとのことです。これはシングルスロットでありながら、適切な冷却能力を発揮するには仕方がない事で、薄型であるが故の背反です。
この影驰RTX 4060 Ti 无双MAXについてはTaobaoに4950人民元、日本円では105,000円で販売されていますが、通常のRTX 4060 Tiが6万円で手に入る事を考えると非常に特殊なモデルであることから高値での販売になっています。なお、日本での販売も期待されますが、製品名を見ると『影驰RTX 4060 Ti 无双MAX』と中国での販売しか想定していないと考えられるため、恐らく日本でパッケージ品が販売されることはないと言えそうです。ただ、一部量販店などがバルクで少数量輸入する可能性もありますが、そうなれば価格は確実に高くなるため一般ユーザーが入手したい場合はTaobao経由が最も現実的な選択肢と言えそうです。
ここ最近のグラフィックカードはミドルレンジクラスのGeForce RTX 4060レベルでも2スロットが当たり前で、長らくシングルスロットのグラフィックカードは出ていませんでした。ただ、このRTX 4060 Tiについてはシングルスロットで収められる中で最強のGPUを積んだ感じがあり、騒音面でも少々無理があるように感じます。ですので、例えばRTX 3050 6GBのシングルスロット版などがあれば魅力的に思えるのですが、あまりそういった話は聞かないのでシングルスロットGPU自体、そもそも需要が少ないのかもしれません。。。
影驰RTX 4060 Ti 无双MAX显卡评测 带来极致的安装兼容性体验 | EXPreview
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