Snapdragon 8 Gen 4はすべてTSMC 3nmで生産。サムスンの参画は2025年以降に計画
Qualcommでは2024年にSnapdragon 8 Gen 4の発表を予定しており、同SoCにはAppleのA17 Proなどに対抗するためプロセスノードを最新鋭の3nm系を用いる事が計画されています。ただ、この3nmについてはTSMCやサムスンの2社での製造が可能ですが、どちらで製造がされるかは情報が錯綜しており、一時は2社を使ってSoC製造のデュアルソーシング化が行われるとも言われていました。
しかし、調査会社のTrendforceによると最新の計画ではQualcommはSnapdragon 8 Gen 4の製造をすべてTSMCにて製造する事を決めた事が明らかになりました。
Snapdragon 8 Gen 4で採用される3nmについては最先端プロセスであり、4nmに比べると25%以上コストが高騰するほか、歩留まりもあまり高くないと言われています。そのため、Qualcommではコストを抑えるためにデュアルソーシング化をチラつかせる事でTSMCとサムスンからより良い契約条件を抑えつつ、供給の安定性を確保する事を狙っていたと見られています。しかし、このデュアルソーシング化の条件としてTSMC、サムスン共に歩留りが70%以上に達する事を定めていたのですが、どうやらサムスンはこの要件に当てはまらなかったか、単純に調達コストや供給量的にQualcommの要求を満たす事が出来なかったようです。
そのため、噂に合ったデュアルソーシング化は無く、Galaxy向け専用にサムスンファウンドリーで作られるSnapdragon 8 Gen 4 for Galaxyなどの特殊SoCも登場しないと見られています。
ただ、Qualcommではデュアルソーシング化について諦めてはいない様で、2025年以降に投入が予定されるSnapdragon 8 Gen 5などでは再びサムスンの3nm GAAをラインアップに加えて製造を行う事を検討しているため、2025年以降はTSMCとサムスンが製造するSnapdragonが登場する可能性があるようです。
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