64コアのRyzen Threadripper Pro 7985WXのベンチマークが登場。先代モデルより20%以上の性能向上を記録
AMDではHEDTおよびワークステーション向けCPUとしてRyzen Threadripper Pro 7000シリーズを発表し、2023年11月21日より発売されます。このRyzen Threadripper Pro 7000シリーズでは最上位モデルのRyzen Threadripper Pro 7995WXでは96コアを搭載し、64コアを搭載する先代の最上位モデル、Ryzen Threadripper Pro 5995WXの2倍以上の性能を記録し、FP32演算性能だけを見るとPlayStation 5を凌駕するなどCPUとして非常に高い性能を持っています。
今回、このRyzen Threadripper Pro 7000シリーズの中で最上位から1つランクが下がるモデル、Ryzen Threadripper Pro 7985WXのベンチマークが登場しましたが、こちらは先代モデルの最上位モデルと同じ64コアを搭載していますが、Zen 4アーキテクチャーに刷新した事によって20%以上の性能向上が記録されています。
Ryzen Threadripper Pro 7985WXは64コア、128スレッドで構成され、L3キャッシュ容量は256MBと先代のRyzen Threadripper 5995WXの同じ構成になっています。しかし、Zen 4化により動作クロックは先代より13.3~18.5%向上、L2キャッシュ容量は2倍に増加する事でパフォーマンスが大きく引き上げられています。
Geekbench 6の結果Ryzen Threadripper Pro 7985WXはシングルコアが2599pt、マルチコアが24780ptを記録しています。
CPUモデル | シングルコア | マルチコア |
---|---|---|
Ryzen Threadripper Pro 7985WX | 2599 | 24780 |
Ryzen Threadripper Pro 5995WX | 2033 | 20105 |
Xeon w9-3495X | 2127 | 19738 |
Xeon Platinum 8490H | 1842 | 16308 |
Ryzen Threadripper Pro 7985WXについてはシングルコア性能が大きく伸びており、先代のRyzen TR Pro 5995WXに対して28%程度、Intelの最新鋭HEDT向けCPUであるXeon w9-3495Xの2127ptに対しては22%上回る結果になっています。
この高いシングルコア性能により、マルチコア性能は同じ64コアでありながらRyzen TR Pro 5995WXの20105ptを23%上回る性能を発揮、56コアのP-Coreを搭載しているXeon w9-3495Xに対しても25.5%上回るなどRyzen Threadripper Pro 7000シリーズ最上位モデルでは無いものの、先代モデル、またライバルのIntelを大幅に上回る圧倒的な性能を記録しています。
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