NVIDIA GeForce RTX 5000シリーズは2025年発売に。AI向けGPUは2024年に新モデル投入などAI向け優先の姿勢が鮮明に。

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NVIDIA GeForce RTX 5000シリーズは2025年に発売延期へ。Blackwellはデータセンター向けに2024年登場予定。

NVIDIAでは2020年に発売されたAmpereアーキテクチャーまではゲーミング用のGeForceとサーバー・データセンター向け製品のRTXシリーズは同じアーキテクチャーが採用されていました。しかし、2022年から投入された製品ではゲーミング用のGeForceにはAda Lovelaceアーキテクチャーを搭載するGeForce RTX 4000シリーズを投入し、サーバー・データセンター向け製品の上位モデルには別アーキテクチャーであるHopperアーキテクチャーを投入するなどアーキテクチャーがコンシューマー向けGeForceとエンタープライズ向け製品で異なる事になっていました。

NVIDIAではAda LovelaceおよびHopperの次世代製品においても同じ様にコンシューマー向けとエンタープライズ向けで別々のアーキテクチャーが投入される予定で、今回は投入時期も異なる可能性が出ている様です。

機械学習関連のコンソーシアムであるML Commons向けにNVIDIAが2026年までに登場するGPU/CPU/DPU各種アーキテクチャーのロードマップを明らかにしているのですが、この中のGPUについてデータセンター向けのHopperとコンシューマー向けのAda Lovelaceが別れたまま、次世代製品がそれぞれ登場する計画であることが明らかになっています。

登場時期についてもそれぞれで異なっており、Blackwellと言われているHopper Nextと記載されているアーキテクチャーについては2024年から2025年の間に、コンシューマー向けのAda Lovelace Nextについては2025年以降に登場する計画がロードマップ上では確認できます。

NVIDIAでは2016年にPascal (GTX 1000)、2018年にTuring(RTX 2000)、2020年にAmpere(RTX 3000)、2022年にAda Lovelace(RTX 4000)と2年毎にコンシューマー向けのGeForceを投入し、サーバー・データセンター向け製品についても同じタイミングでの投入が進められていました。

しかし、今回のロードマップが正しければサーバー・データセンター向け製品については2年毎に新アーキテクチャーが投入されるサイクルは守られるものの、コンシューマー向けGeForce製品についてはRTX 4000シリーズからRTX 5000シリーズまで2025年初旬に発売となれば2年半(約30か月)となりますが、2025年後半となれば丸々3年新アーキテクチャーが登場しない事になりそうです。

絶好調なサーバー・データセンター向け製品を優先する姿勢が鮮明に。

NVIDIAについては直近の決算発表においてGeForceなどゲーミングセグメントの売上が大きく落ちる中、生成AIなどでNVIDIA製GPUの強さが鮮明となりサーバー・データセンター向けセグメントでは売上高が大きく伸びるとともにGPUがAIには必要不可欠な技術になると言う期待から株価は1兆ドルを一時的に超えるなどしています。

この生成AIの人気については衰える気配はなく、NVIDIAのデータセンター向けグラフィックカード最上位モデルであるHopper H100については供給が追い付かず、納期が1年待ち、供給価格は1.5倍にもなっています。また、NVIDIAでは売れないゲーミング用グラフィックカードに搭載するAda Lovelace GPUと大量のVRAMを搭載し、下位のデータセンター向けグラフィックカードであるRTXシリーズとして出荷し、好調な売り上げを記録しています。

サーバー・データセンター向け製品については単価も高く、Hopper H100は1台辺り定価が300万円以上、RTXシリーズはRTX 4090と同じAD102搭載のRTX 6000 Ada GenerationはRTX 4090の6倍以上高価な120万円以上で販売されています。

この様に生成AIブームを背景にサーバー・データセンター向け製品の需要は今後も続き、NVIDIAに高い利益をもたらすと考えているのか、ゲーミング用であるGeForceについては優先度を下げ、NVIDIAはサーバー・データセンター向け製品を優先的に開発する姿勢が今回のロードマップで鮮明になったと考えられます。

ゲーミング用グラフィックカードではライバル不在の影響も?

NVIDIAについてはゲーミング用グラフィックカードについてシェアを80%以上獲得しており、評判が悪いGeForce RTX 4000シリーズについてもライバルのAMD Radeonシリーズより高い売上を継続して出せています。一方のAMD RadeonについてもRadeon RX 7000シリーズを発売しているものの、ユーザーをNVIDIAから乗り換えさせられるほど性能や価格面でインパクトのある製品を出せていないのが現状と言えます。

このようにNVIDIAについてはゲーミング用グラフィックカードについて圧倒的なシェア、そしてそのシェアが減る気配が無いことからゲーミング用のGeForceについては3年サイクルで発売しても問題が無いという判断が行われた可能性がありそうです。

AMDやIntelにとって本当に3年スパンで発売となればチャンスとなるので、AMDやIntelにNVIDIAが胡座をかいている間にヒットとなるようなグラフィックカードを発売して欲しい所です。

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この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
高い買い物でもある自作PCやガジェットをこれから買おうと思ってる人の役に立てるような記事を提供できるよう心がけています。
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コメント

コメント一覧 (4件)

  • 最大限ポジティブに考えると、大枚はたいて買ったAdaが2年以上最新世代!やったね!
    5000世代の予算確保期間長くて助かる~(白目)

  • もはや売上高的に個人向けグラボが副業の会社だしな。今で3割もうすぐ2割程度になるんだっけか。

  • ゲームユーザーが求めてる物とは違う足元見た商売してるんだから、そりゃゲーム向けのシェアはどんどん下がるわな。
    AMDさん、チャンスなんだからマジて頑張ってよ!

  • なぜかAMDもサイクルを合わせて結局勝負は変わらずってなるのが透けて見えるわ…

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