AMDではRDNA3アーキテクチャーを採用するノートPC向けディスクリートGPU、Radeon RX 7600Sを近々投入予定ですが、どうやら性能面ではNVIDIAのGeForce RTX 4060には劣るようです。
AMD Radeon RX 7600Sのゲーミング性能が判明。NVIDIAのRTX 4060に対してラスタライズ性能は5%劣るも、レイトレーシングは大きく劣る
AMDでは4月から5月の間でRDNA3を採用したノートPC向けディスクリートグラフィックであるRadeon RX 7600Sを投入予定としています。このRadeon RX 7600SではNavi 33 GPUを搭載し、Compute Unitは28基、Shader Processorsは1792基を内蔵し、VRAMには16GbpsのGDDR6を8GB搭載、バス幅は128-bitで32MBのInfinity Cacheを内蔵しています。
今回、ドイツのComputerbaseがこのRadeon RX 7600Sを内蔵するゲーミングノートPC、ASUS TUF A16を入手し、複数のゲームを用いたゲーミング性能の評価結果を明らかにしました。なお、ASUS TUF A16ではRX 7600SのTDPは80Wに設定されています。
3DMark Time SpyのGraphicsスコアにおいては、Radeon RX 7600Sは同じ消費電力に設定されたRTX 4060に対して45~60W帯までは同等性能を発揮していますが、65W以降はRTX 4060のほうが優れる結果になっています。
ゲーミング時も性能においてもベンチマークと同様の結果が見られており、TDP80Wに設定したRTX 4060に対してRX 7600Sは平均6%劣る性能となっています。
個別のタイトルでは、Ghostwire TokyoやGurdian of the Galaxyでは10%近い性能差があり、Spider-Man Remasteredにおいては13%とRTX 4060に対して大きく劣る結果になっています。
レイトレーシングにおいては80Wに設定されたRTX 4060の結果は無いものの、80W相当に換算するとRTX 4060は30fpsに対して、RX 7600Sは26fpsと約13%劣る結果になっています。
RDNA3についてはワットパフォーマンスの高さが発売前や発売後もアピールされていましたが、NVIDIAのRTX 4000シリーズで投入されたAda Lovelaceアーキテクチャーのワットパフォーマンスが高いことからあまり大きなアドバンテージとはなっていないようです。特に、ラスタライズ性能では同等か若干劣る程度の性能ですが、レイトレーシングでは相変わらずNVIDIAが強く、DLSSにも対応するなどRTX 4000シリーズのほうが多くの強みを持っているという結果になっています。
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