NVIDIAではRTX 3000シリーズのエントリーモデルとしてGeForce RTX 3050を2022年1月27日より発売をしていますが、このRTX 3050からコア数が10%減らされ、しかも価格が標準モデルと同じRTX 3050がOEM向けに販売がされ始めているようです。
普通のGeForce RTX 3050の仕様
NVIDIAのGeForce RTX 3050は2022年1月に開催されたCES2022にて発表がされ、1月27日に日本を含む世界各国で発売が開始されたGeForce RTX 3000シリーズの中でエントリーモデルとなるグラフィックスカードとなっています。
このRTX 3050ではGPUコアにはRTX 3060と同じGA106 GPUが採用されていますが、CUDAコアはRTX 3060の3584基から2560基へ大きく減らされ、VRAM速度も16 Gbpsから14 Gbpsへスペックダウンが行われています。
しかし、それでも1080p程度の解像度であれば多くのゲームを快適に動作する事が可能となっていますが、このRTX 3050について全く同じモデルナンバーでスペックダウンが行われたモデルがOEM向けモデルで出現し始めているようです。
CUDAコアが10%減らされたRTX 3050が登場
中国のテック系ニュースサイト、ITHomeによると、OEM向けにNVIDIAはGeForce RTX 3050の新しいバリエーションがOEM向けに出し始めているようです。
この新しいRTX 3050ではオリジナルのRTX 3050に搭載されている2560基のCUDAコアから約10%減らされた2304基となっており、動作クロックについてもベースが1.55 GHzから1.51 GHz、ブーストは1.78 GHzから1.76 GHzへ小幅ダウンが行われています。
他のVRAM系や電源に関しては、スペックダウンは行われておらずTDPは130W近辺で据え置きになるようです。ただ、コア数が10%減らされている関係から、パフォーマンスについても同様に5~10%ほど低下が見込まれています。
RTX 3050搭載のOEM製PCを購入する際に注意が必要
CUDAコアがオリジナルのRTX 3050から10%減らされている事から、価格についてもオリジナルより若干安くなると考えそうですが、このRTX 3050については搭載されているOEMの価格を見る限り、オリジナルのRTX 3050とほとんど同じ価格での販売になっているとの事です。また、名称についてもRTX 3050と書かれているだけのため、OEM製PCの仕様書からCUDAコアを確認しなければ分からない状態になっているとの事です。
このCUDAコアが減らされたRTX 3050については現在の所、アジアの一部地域で販売されているOEM製PCへの搭載に留まっていますが、名称が同じでスペックが低い、かつ価格は据え置きと言うユーザーにはありがたくない要素が多く含まれているため、日本でもRTX 3050搭載OEM PCを購入する際は注意が必要になりそうです。
なお、NVIDIAがなぜこのようなスペックダウンしたRTX 3050を登場させているかについては、リークや詳細発表は無いものの、GA106 GPUの中で要求水準に満たないGPU在庫を処分するためでは無いかと推察されています。
RTX 3050より下のモデル名となるとRTX 3040 Tiとかになるので、素直にRTX 3040 Tiとか付けた方がユーザーには分かりやすいのですが、NVIDIAやOEMにしてみると価格を据え置きにしたいので、分かりにくいままにしておきたいのでしょうかね。
特に価格がほぼ変わらないという点はかなり悪質なような気がするので、日本やアメリカ、欧州での販売されるとなれば非難は免れないように感じますが、念のためRTX 3050を搭載するゲーミングPCを購入する際にはコア数が2560基搭載されているかどうかを仕様書まで必ず確認した方が良さそうです。
これをマジで世界中のOEMやパーツ単品でも売り始めたらLinus Tech TipsやGamers Nexusなど自作PC系で有名なYoutubeチャンネルで「NVIDIA’s shady move(NVIDIAの胡散臭い動きについて)」とか言う動画が大量にアップされるのが目に見えているのでNVIDIAも手遅れになる前に考えて欲しい所です。
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