AMD Ryzen 7 8700G内蔵GPUを3.2 GHzまでオーバークロックした結果が登場。性能はGeForce GTX 1650 Ti並と定格より最大61%向上
AMDが発売したRyzen 7 8700GではCPUにZen4を内蔵し、GPU側にはRDNA3アーキテクチャーを12コア搭載したRadeon 780Mが内蔵されたAPUで、単体だけでGeForce GTX 1650に迫るようなゲーミングパフォーマンスを発揮します。
ただ、このAPUはデスクトップ向けであることから、オーバークロックなどグラフィックス性能をさらに引き上げることが可能なのですが、オーバークロック関連の情報を発信するSkatterBencherがこのRyzen 7 8700Gの内蔵GPUを極限までオーバークロックした結果を明らかにしています。
このRyzen 7 8700Gのオーバークロックは5段階で行われており、1段目は基本的なPBO 2とEXPOを用いた状態、2段めが1段に対して追加でPBO 2の設定を変更、3段目が内蔵GPUの動作クロック変更、4段目がCPUのオーバークロック、5段目がメモリーオーバークロックになっています。
定格状態ではRyzen 7 8700Gの内蔵GPUは最大2.88 GHzで動作し、消費電力は最大50Wでしたが、PBO2+EXPO(DDR5-6400)を有効にすることで動作クロックは2.9 GHzに向上し、平均して15.7%の性能向上が記録されたとのことです。
ただ、ここから更に内蔵GPUの動作クロックを3.15 GHzに設定し、メモリーを7800MT/sまで向上させることでベース状態に対してパフォーマンスの平均値は37.8%向上し、個別のスコアに焦点を当てると3D Mark Night Raidは30%、Shadow of The Tomb Raiderでは38FPSから50%増しの57FPS、FF XVは36.4FPSから53.58FPSとプレイが快適と言える60FPSに迫るパフォーマンスを発揮しています。
これはディスクリートGPUで言うとGeForce GTX 1650 Ti並で、解像度を上げなければ他のゲーム、例えばApex Legendsなども快適にプレイできるレベルになっています。
内蔵GPUとメモリーをオーバークロックした状態での消費電力は最大で177Wになっています。これはRyzen 9 7950XのTDPと変わらないのでそこそこ高性能なCPUクーラーが必要となります。APU単体でディスクリートGPUなしに60FPSに迫るようなゲーミングパフォーマンスが発揮できるRyzen 7 8700Gはなかなか魅力的なAPUと言えそうです。
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