AMDのゲーミングセグメントの売上高が前年比48%減少。Radeon GPUが絶不調

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AMDのゲーミングセグメントの売上高が前年比48%減少。2024年下半期はさらなる減収予測。Radeon GPUが絶不調

AMDは2024年5月1日に2024年度第1四半期決算を発表しましたが、この中でRadeonグラフィックスやソニー、マイクロソフトのゲーミングコンソール向けAPUなどが含まれるゲーミングセグメントについて売上高が前年同期比で48%もの減少が記録されたことが明らかになりました。

この大幅な減収、減益についてゲーミング向けのRadeonとゲーミングコンソールの売上高減が大きな要因につながっているとのことです。RadeonについてはRadeon RX 7000シリーズをノートPC向けおよびデスクトップ向けにはRX 7900 GREなど投入していますが、これらの製品がNVIDIAのラインアップに対して競争力が低いほか、ラインアップ自体もNVIDIAに比べるとまばらであることから継続した売上を確保できず、減収につながってしまっているようです。

さらに、ゲーミングコンソールについてはXbox Series X/SおよびPlayStation 5にAMDのカスタムAPUが搭載されていますが、これらのゲーミングコンソールについては発売から間もなく5年目に入ることから需要が減少してしまっています。そのため、出荷台数が減少し、売上も下がってしまったとのことです。

我々の予測ではゲーミングセグメントについては2024年下半期は上半期に対してさらに減収が予測しています。また、営業利益についてもAMDの他セグメントの平均を下回っています。我々は商品構成を見直す事で改善を試みますが、少なくとも第二四半期はさらに下がることが予測されます。

Jean Hu AMD副社長

AMD全体で見ると、データセンター向けはAIブームで80%の増収、RyzenなどクライアントPC向けCPUセグメントも85%の増収を記録し、2024年内はこのモメンタムを維持するものと予測していますが、ゲーミングセグメントについては2024年下半期はさらに減収が見込まれると予測しており、2024年度内に回復は見込まれないとのことで非常に悲観的な予測を立てています。

実際に、AMDではRadeon RX 7000シリーズの後継として計画されているRadeon RX 8000シリーズは2024年末以降に登場すると予測されているため、2024年下半期の決算にはほとんど売上が反映されません。AMD製APUを活用するXbox Series X/Sはリフレッシュモデルが投入されるものの、性能は大きく上がらないと言われています。また、最も注目度が高いPlayStation 5 ProもProモデルと言うことで価格が高く、販売台数が期待できるモデルでもありません。そのため、AMDではゲーミングセグメントについて非常に悲観的な予測を立てていると考えられます。

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AMDについてはCPUのRyzenやEPYC、データセンター向けのInstinctなどは絶好調なイメージですが、RadeonについてはNVIDIAのGeForceに対してほとんどシェアを取れていないことや、最近ではMSIがRadeonから撤退するなど明るい話題がありません。

一方、2024年末以降に投入されるRadeon RX 8000シリーズはミドルレンジ中心にラインアップされ、コストパフォーマンスを重視した設計になると言われていますので、この次世代Radeonが成功すれば2025年のゲーミングセグメントは多少は改善しそうです。逆に言えばこのRadeon RX 8000シリーズがコケるとAMDもRadeonのあり方について検討し始める可能性もあるのでNVIDIAのライバルとして成功してほしい所です。

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