AMD Zen 6はI/Oダイが大刷新? I/OダイとCCD接続の帯域幅を大幅拡大へ
AMDは2025年から2026年の間に発売する新CPUに搭載するアーキテクチャとしてZen 6を開発中ですが、今回このZen 6を搭載するノートPC向けAPUのMedusa Point APUやサーバー向けのEPYC VeniceのなどのCCDやI/Oダイなどに関するリーク情報が登場しました。
Zen 6に関しては本格的な量産が2025年終わり頃に予定されており、実際にこれらのCPUを搭載した製品は2026年上半期頃に発売されると見られていますが、Moore’s Law is DeadによるとノートPC向けに採用されるMedusa Point APUでは、ノートPC向けとして初めてチップレットを採用する見込みのようです。
CPUに関してはZen 6を12コア搭載予定で、これは現行Strix Pointで見られる4P+8E構成ではなく、フルサイズのZen 6を12コア搭載する計画とのことです。Zen 6では長年変わっていなかったコア数を増やすことが過去のリークでも明らかにされており、デスクトップ向けでは8コア、16コア、32コアの3種類が用意されると言われていますが、ノートPC向けでは少なくとも12コアのCCDが用意されるようです。
I/OダイはCompute Unitを16コア搭載し、128ビットのバス幅を持つ内蔵GPUを備えたものになり、ダイサイズは200mm²と比較的大きくなるようです。
また、Zen 5では弱点にもなっていたCCDとI/Oダイの帯域幅が大きく見直される見込みで、325mm²程度のベースダイが用意され、この上にI/OダイとCCDを搭載することで帯域幅やレイテンシーの大幅改善が図られる見通しになっています。
サーバー向けにZen 6を搭載するモデルはEPYC Veniceと呼ばれますが、このCPUではCCD1基あたり最大32コアを内蔵し、CCDのダイサイズは175mm²で最大8個搭載することで256コアを実現するとのことです。
また、このEPYCでも新しいI/Oダイやベースダイが用いられる見込みであるため、デスクトップ向けのRyzenでも新しいI/Oダイとベースダイを用いることでZen 5系でボトルネックになっていたI/Oダイ関係が大きく見直されることが確実と言えそうです。
Moore’s Law is Deadによると、ノートPC向けのMedusa Pointに関しては概略図を見たとのことで、それを基にしたモックアップ画像も作成しています。ただ、このモックアップではCCDとI/Oダイがインターポーザーで接続されるという点が抜けているため、実際にはRadeon RX 7900系のNavi 31やIntelのArrow Lakeのような形になると考えられます。これによりI/OダイとCCD間のレイテンシーや帯域幅が大きく改善されることになるため、通常版Zen 6やZen 6の3D V-Cache搭載モデルに関して大幅な性能向上が期待できる他、Zen 4やZen 5世代以上ではメモリー速度が重要となってくるかもしれません。
AMD Zen 6 Medusa Point Leak: 12 Core Chiplets & BIG IODs! (+ Zen 5 Strix Halo LP Update) | Moore’s Law is Dead
コメント