AMD Zen 6 のIODに内蔵される低電力コア Zen LP の性能がリーク。IPCは最低でもZen 4並みに?
AMDは2026年にZen 6アーキテクチャを搭載するRyzenをノートPC向けのAPUやデスクトップ向けに発売することを予定しています。このZen 6では今までのRyzenシリーズから大きく変更される点が多く、CPUは各CCD内蔵のコア数が最大8コアから12コアに増え、I/Oダイ(IOD)省電力コアを内蔵するほか、I/Oダイ(IOD)とCCDの接続がSERDES (Serializer / Deserializer)からブリッジダイで2つを繋ぐFan-out Embedded Bridge (FOEB)に刷新することで大幅な性能向上と消費電力低減を実現しようとしています。
そんなZen 6搭載のRyzenシリーズですが、今回このZen 6のIODに導入される低電力コアであるZen 6 LPやZen 5 LPの性能についてリーク情報が登場しました。

この低電力コアはZen LP(Low Power)と呼ばれており、デスクトップとノートなどクライアント向けにのみ搭載することを想定しているCPUコアになります。そして、このコアはAppleのM系チップセットに搭載されているLittleコアより消費電力が大きい一方で、IntelのE-Coreより低くなる見込みで、レンジとしては1W未満から1.25W程度の消費電力しか使わないなど名前の通り非常に低い消費電力での動作を目指したコアになっています。

また、Zen 6搭載のデスクトップ向けCPUやMedusa Strixなど一部ノートPC向けAPUにはZen 5 LPがIOD内に搭載されると言われていますが、このZen 5 LPコアでも性能はかなり高めになる見込みで、AMDはデスクトップ向けなどに搭載されているZen 5 Classicに対して7割近いIPCを持ちながら、動作クロックは半分ほどに抑えられるとのことです。また、この想定はZen 5もZen 5 LPも両方とも4nmプロセスを用いた場合であり、実際にZen 6に搭載される3nmプロセスでは消費電力を抑えながらも動作クロック向上が可能となるため、性能はさらに向上する可能性があるとのことです。
特にこのZen 5 LPやZen 6 LPは通常版Zenコアと同じくハイパースレッディングも利用できるため、IODに含まれる2コアで合計4スレッド実行が可能となっています。そのため、例えば12コアのCCDを1基搭載するRyzenではゲームに12コア使っても残り2コア4スレッドでライブストリーミングなどの配信を行うなどのバックグラウンドタスクを実行することができるほか、軽い処理はIODのみに任せて消費電力を下げるなどCPUの性能や使い勝手を向上させながらも、消費電力を大きく抑えることが可能になると見られています。これによりデスクトップ向けCPUではマルチタスク時のパフォーマンスを追求することが可能になるほか、ノートPC向けではピークパフォーマンスを高めつつ、アイドル時の消費電力を低減させバッテリー持続時間の延長などコンシューマ向け製品において非常に高い競争力が期待できると言え、今後どのような製品に仕上がっていくのか注目が集まります。
AMD Zen 6 LP Mega
コメント
コメント一覧 (2件)
台湾有事さえ起こらなければこれは開発発売されるからzen6はかなり楽しみ
9000x3Dを買ってても買う価値がある
7世代目になってもまだこれだけ進化の余地があるって凄いな