AMD X870とX870Eマザーボードの価格が判明。価格はX670世代と同じぐらいに
AMDは、Ryzen 9000シリーズと最適に組み合わせるマザーボードとして、800シリーズチップセットを搭載したX870EとX870マザーボードを9月末に発売する予定です。すでに海外では予約販売が始まっており、販売価格が判明しています。
X870Eマザーボードは、現行のX670Eと比べて、USB4への対応が追加されています。また、定格でのメモリー最大値がDDR5-5600MT/sに引き上げられ、OC時にはDDR5-8000MT/sでの動作が保証されるようになりました。ただし、PCIeレーン数の増加といった大きな違いはありません。
X870マザーボードも、X870Eと同様にUSB4とメモリー速度の向上が図られています。しかし、注意が必要なのは、PCIe Gen 4のレーン数が先代のX670と比べて減少し、B650E相当になっている点です。コストを抑えつつ拡張性を重視するユーザーは、この点に気をつける必要があります。
これらのX870EとX870マザーボードの価格情報は、イギリスのLambdaTekで予約販売の形で公開されています。
マザーボード | LambdaTek (GBP) | 日本円(£=190+10%税) |
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ASUS ROG STRIX X870-A GAMING WIFI | £302.7 | ¥63,264 |
ASUS ROG STRIX X870E-E GAMING WIFI | £385.14 | ¥80,494 |
ASUS ROG STRIX X870-F GAMING WIFI | £336.7 | ¥70,370 |
ASUS PRIME X870-P WIFI | £213.46 | ¥44,613 |
ASUS ROG CROSSHAIR X870E HERO | £472.69 | ¥98,792 |
ASUS PRIME X870-P | £199.87 | ¥41,773 |
ASUS TUF GAMING X870-PLUS WIFI | £257.66 | ¥53,851 |
GIGABYTE X870 A ELITE WF7 ICE | £225.37 | ¥47,102 |
GIGABYTE X870 AORUS ELITE WIFI7 | £217.72 | ¥45,503 |
LambdaTekに掲載されている製品の多くは、現地通貨のポンドを日本円に換算し、消費税を加えると、日本での販売価格に近くなります。
ハイエンドのX870Eマザーボードの最廉価モデルが8万円、最上級モデルが10万円近辺となっており、現行のX670Eマザーボード発売時と同等か、わずかに高くなる程度の価格設定になりそうです。
X870については、前述の通り一部スペックがB650E相当まで下がっているものの、価格はB650E発売当初の4〜5万円台で販売されるモデルが標準的になりそうです。こちらも現行モデルと同等か、わずかに高くなる程度で販売されると予想されます。
なお、X870EとX870は、現行のX670EやB650Eに対して大幅なスペックアップは行われていません。そのため、USB4やDDR5-8000MT/sのメモリーといった機能が必要な場合は購入を検討してもよいでしょう。しかし、それ以外のユーザーは4万円台でX670Eを入手できます。また、今後はB850やB840など、価格を抑えたミドルレンジマザーボードの充実も予想されます。ソケットAM5対応マザーボードを検討しているユーザーにとっては、選択肢が非常に多い状況になっています。
AMDのX870EとX870は、現行の600シリーズチップセット搭載マザーボードに対して機能的な優位性がほとんどないため、発売開始時の価格が現行より値上げされることはなさそうです。ただし、600シリーズチップセット搭載マザーボードはすでに発売から1年以上が経過しており、X670Eでさえ最安値モデルは3.6万円で購入できるなど、かなり安くなっています。そのため、機能的にほとんど同じX870EやX870は、発売されてもそれほど売れず、徐々に値下がりしてからX670EやB650Eといったモデルを置き換えていく流れになりそうです。
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