Windows 11環境下でAMD製CPU(Ryzenなど)のパフォーマンスが低下する問題について、10月19日と10月21日に配信されるアップデートで不具合が修正されるようです。
L3キャッシュレイテンシー増加とスケジューリング機能に修正が10月18日週に予定
2021年10月5日からWindows 11へのアップグレードが対応しているPC向けに開始され始めましたが、AMDによると対応するCPU(Ryzen、EPYCや一部Athlon)にてパフォーマンスが大幅に低下する不具合が発生していましたが、最新情報によるとこれらの不具合は10月19日と10月21日に配信されるアップデートで修正がかけられるとの事です。
Windows 11でRyzen CPUのパフォーマンスが低下する不具合が発生中
10月19日:Windows Update経由でL3キャッシュのレイテンシー増加問題を修正
L3キャッシュのレイテンシーが最大3倍程度に増加するという不具合が発生しており、この不具合ではゲームなどメモリー速度への依存度が高いソフトウェアではパフォーマンスの低下が顕著に見られていました。AMDによるとパフォーマンスとしては全体的に3~5%ほど低下し、一般的なeSportsタイトルでは10~15%ほどのパフォーマンスが一時的に低下する異常値が見られていました。
この不具合については、マイクロソフト側で修正が行われており、Windows Update上ではオプション(Cリリース)として10月19日から提供開始される予定との事です。なお、アップデートは任意であるCリリースのため、自動適用はされず設定からWindows Update画面に行って手動でインストールボタンを押して適用させる必要があります。
10月21日:スケジューリング機能(CPPC2)の不具合はAMDドライバーで修正
Ryzen CPUでは最も優れた性能を持つコアが工場出荷時点で記録されており、Windowsはこの優れたコアに対して優先的に仕事を割り振るスケジューリング動作(CPPC2)で運用される事が想定されています。しかし、このCPPC2がWindows 11では上手く動いていませんでした。
この不具合では特に1コアなどの少ないCPUスレッドに対して敏感なソフトウェアほど顕著にパフォーマンス低下がみられるとの事です。また、8コア以上かつTDP 65W以上のCPUではパフォーマンス低下がより鮮明に表れるとの事でユーザーはより簡単に体感が出来てしまうとの事です。
この不具合については、AMD側のドライバーで修正がかけられており既にOEM向けには提供が行われており、一般ユーザーへの公開は10月21日に予定されているとの事です。この修正はWindows Updateでは無く自身でダウンロードとインストールする作業が必要となる修正となるようです。
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