Western DigitalがHDDとSSDの供給不足と10%程度の値上げを通知。AIブームによる需要急増と台湾での地震が影響
SSDを中心とするフラッシュメモリー系ストレージについては2023年夏までは需要低下と過大な在庫が原因で値下がり傾向が続いていました。しかし、2023年夏以降は各社が供給量を削減したことに加え、コンシューマーおよびデータセンター向けPCの需要が上向き始めたことから2023年末以降は四半期毎に20%に迫る供給価格の高騰が記録されるなど大幅な値上げが続いていますが、需要が依然として高い事に加え、半導体製品のサプライチェーンが集中する台湾にて巨大地震が発生したことが原因でWestern DigitalはNANDフラッシュを使うNVMe SSD製品のほか、HDDなども値上げする事を明らかにしました。
Western DigitalがOEMや代理店などに送付した文章によると、2024年に入ってからフラッシュやHDDの需要が増大しており、供給を上回る状況とのことです。さらに台湾での地震などサプライチェーンにも影響が出ていることから4月9日よりこれら製品の値上げを行う事を通知しています。
値上げ幅など具体的な情報は記載されていませんが、業界筋によるとHDDは最低5%、最大10%のレンジで値上げが行われる予定で、NANDフラッシュを使うSSD製品もHDDに近い値上げが予測されています。
数日前に市場調査会社のTrendForceも2024年第二四半期はSSDなどが最大15%ほど値上げすると予測していますが、この値上げは台湾での地震発生前の予測です。NANDフラッシュなどを製造する工場自体は損傷を受けていないと言われていますが、原材料や物流拠点などへの影響は未知数でWestern Digitalもサプライチェーンに問題が出ていると文章で明らかにしているため、今後ストレージ系の価格はさらに高騰する方向で進んでいきそうです。
SSDについては2023年末ごろから値上げする可能性が高いと言われていましたが、今回はHDDも含まれるなどストレージ系全体に値上げが波及しているようです。NVMe SSDなどは既に2023年夏時点に比べて現在は1.5~2倍近い価格にまで高騰していますが、今後はHDDにも波及すると考えられますので、ストレージの追加や交換を考えている人は早めに動いておいて損はなさそうです。
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