Windows 11 から Steam OS 化でハンドヘルドPCの性能は最大28%向上?
Lenovoは2025年2月にハンドヘルド型デバイス第二弾としてLenovo Legion Go Sを発売しましたが、発売当初はWindows 11を搭載するモデルしかありませんでした。そんなLegion Go Sですが、Steam Deckなどを開発するValveとのコラボレーションにより、Steam Deckに搭載されているSteam OSを搭載したモデルが新たに5月から発売される予定になっていますが、今回このLegion Go SでWindows 11を搭載したモデルとSteam OSを搭載したモデルでパフォーマンスの比較が行われ、ハンドヘルド型デバイスのパフォーマンスにおいてWindows 11が大きなディスアドバンテージになっていることが明らかになりました。
Legion Go SはRyzen Z1 ExtremeまたはRyzen Z2 Goを搭載するハンドヘルド型デバイスで、冒頭の通りOSにはWindows 11版のほかに最近になりSteam OS版を搭載するモデルが登場し、価格もWindows 11版よりも$100ほど安価に販売される予定になっています。
そんなLegion Go Sを海外のレビューアーのDave2Dが入手し、Windows 11版とSteam OS版でパフォーマンスやバッテリー持続時間などをレビューした結果を明らかにしています。

パフォーマンスについてはそれぞれ同じタイトルを同じ設定で平均フレームレートを計測したところ、Windows 11版に対してSteam OS版は平均約13%優れたパフォーマンスを発揮することを明らかにしており、Cyberpunk 2077に至ってはWindows 11版より28%も高いパフォーマンスが出るなど、Windows 11の持つオーバーヘッドがパフォーマンスに大きな影響を与えている様子が明らかになっています。

また、ゲームのパフォーマンスのほかにもハンドヘルド型デバイスで重要視されるバッテリー持続時間にも大きな差が出ており、Cyberpunk 2077をプレイするとWindows 11版は1.5時間ほどしか持ちませんが、Steam OS版だと約2時間、またグラフィックス負荷が低めなタイトルではSteam OS版がWindows 11版に対して2倍以上のバッテリー持続時間を記録しているとのことで、Windows 11で動作するバックグラウンドタスクの多さなどがゲーミングで大きなパフォーマンス低下に繋がることを示唆する内容になっています。

ほかにもDave2Dはパフォーマンス以外にもWindows 11ではゲームの中断が正常にできないことを上げており、動画でもWindows 11でゲームをプレイ中にスリープボタンを押すとゲームが強制終了されている様子が挙げられています。一方で、Steam OS版ではこの点は上手く対処できており、ゲーム途中にスリープボタンを押しても、復帰するとゲームを再開できるようになっています。
なお、特にハンドヘルド型デバイスなど性能が限られたデバイスにおいてValveのSteam OSはゲーム機として運用する際には最適なOSとなりそうですが、ValveはこのSteam OSについて同社が製造、販売するSteam Deckにも拡大する方針を明らかにしており、実際に今回のLegion Go S以外にもASUSのROG AllyなどでもユーザーがSteam OSの導入などができるようにサポートが拡大されています。そのため、今後このようなハンドヘルド型デバイスではWindows 11搭載モデルより、Steam OSなどを搭載したモデルの方が主流になる可能性があり、Microsoftも何か対策に打ちだすのかなど今後の動向に注目が集まります。
Windows Was The Problem All Along | Dave2D
コメント
コメント一覧 (4件)
(過去の多彩な互換を含む)多目的な汎用OSと、ゲーム処理に特化したOSなので。
それぐらいの差がなければ、Steam OSの価値はないよなぁとしか。
インストールしたゲームが動くなら、Windowsを搭載する必要はどこにもない。
汎用OSからゲーミングOSへの入れ替えなのだから妥当かな?
WindowsもXBOX向けみたいにゲーミングに絞ったOSコアを売ればいいのに
XBOXが売れなくなるかもしれないけどw
Steam OSでGamepassやEpicのゲームも遊べれば一番なんだけど、難しいだろうな。