SSD価格が2024年4月から急騰へ?需要拡大で最大25%値上がりの可能性
NANDなどを使うSSDについては2020年ごろに需要と供給が拡大するも、2022年からは需要が低迷、ただそのあとも供給縮小が遅れてしまったため大きく値下がりしました。
その結果、NANDなどを製造するサムスンやWestern Digital、Kioxiaなどに関してはNAND事業については収益の低下が見られていましたが、2023年の終わりにかけて需要が回復する一方で、生産は抑えられており、2023年夏頃に比べて2024年4月時点でコンシューマ向け製品の販売価格は1.5倍以上になっていますが、市場調査会社のTrendForceによるとこのNANDを使うSSDの値上がり傾向は続く見込みで、2024年第2四半期は最大25%の値上がりが予測されています。
各セグメント毎の予測によると、最も大きな値上げはエンタープライズ向けSSDなどになっています。エンタープライズ向けでは北米や中国での需要拡大や各サプライヤーはピークシーズンにあたる下半期の需要に備えるため在庫量も増やしています。この結果、エンタープライズ向けSSD価格は20~25%の値上がりが予測しています。
一方で、コンシューマ向けおよびスマートフォンなどで使われるeMMC/UFSについては10~15%程度とエンタープライズ向けに比べると低いですが、依然として値上がり傾向は続きます。ただ、コンシューマ向けSSDはPCなどの需要が高まっている訳ではなく、他のセグメントの需要拡大の影響を受けた値上げになっています。特にコンシューマ向けSSDを供給するサプライヤーは2024年Q2は、新製品ラッシュとなる前のオフシーズンに当たるため需要はあまり高まっていないです。
スマートフォンで使われているeMMC/UFSでは中国、インド、ASEANを中心にスマートフォン需要が拡大氏ている影響で10~15%の値上がりが予測しています。
現在、4月ですでに2024年Q2(4~6月)に入っていますが、コンシューマ向けSSDの中でNVMe SSDとSATA SSDそれぞれの価格推移を見てみると2023年夏以降、値上げ傾向が続いています。この価格は為替レートなどの影響も受けますが、供給価格自体上がるという予測されているため、5月、6月にかけてはさらなる値上げが想定されます。
SSDについてはPCIe Gen 4対応のNVMe SSD 1TBモデルでも1万円を下回るような金額で買えていましたが、今では値上がりが続き1万円弱、下手したら1.5万円程度払わないと買えないなど価格が実感できるほどに上がっています。今後もこの値上がりトレンドは続くと調査会社では予測しているため、SSDの容量を増やすことを検討している人は早めに購入に踏み切ったほうが良さそうです。
Q2 NAND Flash Contract Prices Expected to Rise by 13–18%, Enterprise SSDs to See Highest Increase | TrendForce
https://www.trendforce.com/presscenter/news/20240328-12096.html
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