Windows 3.1によりサウスウェスト航空がブルスク問題の影響を免れていた模様

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クラウドストライク社によるブルスク(BSoD)騒動でサウスウェスト航空が生き残る。原因はWindows 3.1やWindows 95などを使っていたため

クラウドストライク社が配信したセキュリティアップデートが原因で、全世界のPCがブルースクリーン(通称BSoD)に陥り、その後はビットロッカー解除キーが求められ起動できない問題が発生しました。この問題は世界中の企業のシステムをダウンさせる深刻な事態となりました。特に航空会社のシステムダウンは深刻で、アメリカではアメリカン航空、ユナイテッド航空、デルタ航空が運航に必要なシステムのダウンにより、ほぼすべての便が欠航になりました。しかし、アメリカ国内線キャリアとして有名なサウスウェスト航空は影響を一切受けませんでした。その理由は、2024年現在も基幹システムにWindows 3.1やWindows 95を使用していたためであることが明らかになりました。

Windows 3.1は1992年にリリースされたMicrosoft製のOSで、メモリーは1MB程度で動作します。サウスウェスト航空はこのWindows 3.1システムを1995年からリリースされた独自の予約システムとe-Ticketサービス開始時に導入しており、2024年で導入から29年間、基幹システムを大幅に変更していないことになります。

このように古いシステムを使い続けた結果、世界的に影響を受けたBSoD問題に対して、32年前のOSを使用していたおかげでサウスウェスト航空は難を逃れることができました。

ちなみに、サウスウェスト航空ではWindows 3.1のほかに、パイロットやキャビンアテンダントのスケジューリングにはWindows 95を使用しています。基本的にシステムが古く、乗客名簿や手荷物、天候などの情報を電子的に扱うElectric Flight Bagが2015年頃から普及し始めていたにも関わらず、2022年まで紙ベースの資料で扱っていたため、システムが全体的に古いことで有名です。そのため、労働組合からはこの古いシステムを改修するように抗議を受けていました。

今回は運よくBSoDの災難を免れましたが、サウスウェスト航空は2022年末にアメリカを襲った寒波によりフライトスケジュールが大幅に乱れ、その後のスケジュール組み直しがWindows 95を使ったスケジューリングソフトの性能不足により失敗しました。その結果、年末年始に1万6900便が欠航し、FAAから220億円という巨額の罰金を言い渡されています。そのため、早急にシステム更新が求められる状況であり、Windows 3.1やWindows 95など古いOSが信頼性が高いというわけではありません。

サウスウェスト航空はアメリカ国内線のみを運行する航空会社で、アメリカ国内では非常に有名です。機材はボーイング737シリーズに統一し、整備や運用コストを低減しています。機内サービスやターンオーバータイムを極限まで絞り、コストを削減することで知られる格安航空会社(LCC)です。2022年の旅客数ランキングでは世界第5位で、ドイツのフラッグシップキャリアであるルフトハンザを上回る人気を誇ります。ちなみに、日本でお馴染みのANAは20位です。

コメント

今回のクラウドストライクによるBSoD問題は、システム内部から守るセキュリティソフトウェアの弱点を露呈しました。影響範囲の大きさやダメージの深刻さから、今後セキュリティ対策について議論が巻き起こるでしょう。新しいOSを使用している企業がダウンする中、古いOSを使用していたサウスウェスト航空が影響を受けなかったという皮肉な事態は海外でもニュースになっています。

ただし、今回の問題はクラウドストライク社のセキュリティソフトの品質が原因であり、古いOSが安全で信頼性が高いという意味ではありません。そのため、サウスウェスト航空を例に挙げて古いOSを使い続けることを推奨する意見があっても、それには従わないよう注意が必要です。

ソース

Windows 3.1 saves the day during CrowdStrike outage — Southwest Airlines scrapes by with archaic OS | Tom’s Hardware

https://www.tomshardware.com/software/windows/windows-31-saves-the-day-during-crowdstrike-outage

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コメント

コメント一覧 (3件)

  • すごいけど、、95って何もしてなくても固まったり、
    ソフトをインストールする順番守らないと、起動しなくなったり、ポンコツだったな。。
    ドライバー更新も一苦労だった、うまくいかないとOSごと壊れたり。。

  • >>Windows 3.1は1992年にリリースされたMicrosoft製のOSで、メモリーは1MB程度で動作します。

    この部分はかなり偏った書き方している。
    Windows3.1自体はOSではなくMS-DOSから起動するソフトウェアである、MS-DOSから起動後にGUIをユーザーに提供しMS-DOSのソフトウェアの起動、Windows3.0や3.1用のソフトウェアの起動、追加ソフトウェア(ドライバ] )をインストールすることでネットワーク接続を可能(ただしネットワークに接続するだけならMS-DOSでも可能)にするソフトウェアであってOSとはいえず、いわばGUIフロントエンドソフトウェアである。
    MS-DOSというOSをPCで起動させてから起動するソフトウェアなのでOSとは言わないので記事文中で大変違和感があった、またメモリについても昔使っていた経験からメモリも1MBだと起動してソフトウェアを1本立ち上げるとかなり動作が遅くなった記憶がある、そして早いタイピングすると文字の取りこぼしが発生したりソフトウェアがWindows3.1ごと落ちたりとあまりにも使えないのですぐに2MBや4MBの拡張メモリを買いに行ったものだ。1MBだけならWindows3.1のインストールや付属のソリティア等のゲームくらいはできる印象であるので1MBではネットワークに接続して航空機の運航を管理したりは無理じゃないかなと思う。

  • とりあえずWindowsXPにアップグレードしてあと20年くらい使ったらどうなの?

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