Snapdragon 8 Elite Gen 2はTSMCのみで製造。サムスンでの製造も検討されたものの見送りへ

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Snapdragon 8 Elite Gen 2はTSMCのみで製造。サムスンでの製造も検討されたものの見送りへ

Qualcommが製造するフラッグシップチップセットであるSnapdragon 8およびSnapdragon 8 Eliteシリーズは主にTSMCの最新鋭プロセスを用いて製造されていますが、TSMC製はコストが非常に高いことや1社に依存することがリスクであることから、Qualcommは度々サムスンファウンドリーでの製造を試みようとしていました。ただ、この試みはSnapdragon 8 Gen 3から最新鋭のSnapdragon 8 Eliteにかけて検討されるものの、サムスンファウンドリーの歩留まりが低いことが原因で毎回見送られている状態です。しかし、2025年秋に投入予定のSnapdragon 8 Elite Gen 2(旧Snapdragon 8 Gen 5)についても、TSMCが独占的に製造する可能性が高まっているようです。

QualcommはSnapdragon 8 Elite Gen 2について、TSMCの第二世代3nmであるN3Pプロセスを採用しつつ、同等性能になると考えられるサムスンのSF2 (2nm GAA)も採用するデュアルソーシングでの製造を計画していたと言われています。これにより、TSMCの1社独占を回避し、製造コストの低減が図れることを期待していました。しかし、リーカーの数码闲聊站氏によると、Snapdragon 8 Elite Gen 2について、QualcommはTSMC N3Pでのみ製造する方針とすることが決定されたようで、サムスンSF2については少なくともQualcommという大口顧客を逃した可能性が高い状況になっています。

サムスンに関しては、半導体部門にNAND製造とファウンドリー事業などがあるのですが、NANDではHBMを巡りSK Hynixに後れを取り、AIブームの流れに乗り切れていません。また、ファウンドリー事業に関しては先端プロセスの歩留まりが20%台と安定せず、3nm系統ではQualcomm、MediaTek、NVIDIAなどの大口顧客を取り込むことができず、収益面でも苦戦しています。これに伴い、サムスンではファウンドリー事業のトップを入れ替えるなどの対策に打っていますが、少なくとも2025年から量産化が計画されている2nm系のSF2プロセスにおいては、歩留まりなど品質面で3nm系統と同じく苦戦していると見られ、顧客獲得に苦戦する可能性が高いと言えます。サムスンがファウンドリー事業をどのように立て直していくのか、注目が集まりそうです。

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この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
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コメント

コメント一覧 (2件)

  • まあ、これは順当というか出来ないところに依頼は出来ないって事だよね。

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