Qualcomm Snapdragon 8 Gen 3の製造コストは高め。TSMC N4P採用が価格高騰の要因に
Qualcommではハイエンド向けSoCであるSnapdragon 8 Gen 3を2023年10月頃に発表すると見られています。このSnapdragon 8 Gen 3では現行のGen 2に比べて性能は30%ほど向上しており、その理由の一つとしてはアーキテクチャーの改良の製造プロセスをN4からN4Pへアップグレードした事と言われていますが、この製造プロセスのアップグレードがSnapdragon 8 Gen 3の製造コストを高騰させる原因になってしまっているようです。
現行のSnapdragon 8 Gen 2についてはSoC自体の価格は$160程度と言われており、これはAppleの最新鋭SoCであるA16 Bionicと同額となっていますが、Snapdragon 8 Gen 3ではこの$160をさらに上回る供給価格になってしまうと見られています。
この価格高騰の要因はTSMC 4nmの第2世代プロセスであるN4Pを採用した事に伴うもので、製造プロセス改良により性能が向上しつつも消費電力と発熱は抑えられる見込みですが引き換えにこのように供給価格が高騰してしまう事になっているようです。
なお、このSnapdragon 8 Gen 3の供給価格高騰を受けて各社スマートフォンメーカーではSnapdragon 8 Gen 2を引き続き採用する他、MediaTekのDimensityシリーズへ切り替える事も検討されており、2023年から2024年に発売される一部ハイエンドAndroidスマートフォンではSnapdragon 8 Gen 2やMediaTek Dimensityを搭載したモデルが登場し、最上位モデルではSnapdragon 8 Gen 3を採用するものの販売価格はさらに高騰するものと考えられます。
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