Snapdragon X EliteがApple M4に迫る性能を発揮。ただしシングルコアが劣るほかiPad Pro用M4は性能を大きく抑えている可能性も
QualcommのSnapdragon X EliteおよびSnapdragon X Plusを搭載するノートPCは2024年6月18日から一斉に発売が開始されますが、一足先に同チップセットの上位モデルのSnapdragon X Eliteを搭載したサムスンのGalaxy Book4 Edgeで計測されたGeekbench 6ベンチマークの結果が登場しました。
Galaxy Book4 Edgeに搭載されているチップセットはSnapdragon X Eliteの中で最上位モデルになるX1E-84-100を搭載しているモデルで、コア数は8コアのP-Coreと4コアのE-Coreで合計12コア、動作クロックはベースが4.0 GHz、2コアまでなら最大4.2 GHzで動作するチップセットになっています。
このチップセットを用いたGeekbench 6のスコアはシングルコアが2657ポイント、マルチコアが14143ポイントを記録しています。
シングルコアでは同等の性能を持つCPUはCore i5-13600Kなどでデスクトップ向けCPUに迫る性能になっています。一方で同じArm系でQualcommがライバル視しているApple Siliconに対してはシングルコアはM2 Pro並で、最新鋭のM4は3600ポイント近く、25%近く劣る性能になっています。
マルチコアでは14143ポイントで近い性能を持つCPUはRyzen 7 8700GやCore i7-13700などこちらもデスクトップ向けCPUに近い性能になっています。また、Apple Siliconと比べるとこちらもM2 Proと同等で、iPad Pro搭載のM4の13,500ポイントを超えるスコアを叩き出しています。
ただ、注意点はiPad Proに搭載されているM4は薄さ5mmの筐体に収めるために動作クロックや電力など性能に関する部分を制限している可能性が高く、Snapdragon X Eliteが搭載されているノートPC筐体のMacBook Proに搭載された場合、13,500ポイントを大きく超えるスコアを記録するのは確実であると言えます。
QualcommのSnapdragon X Eliteを搭載したノートPCは6月18日から一斉に発売開始されますが、既にチップセットの最適化は最終段階に到達しており、悪い噂もありましたが、現時点ではQualcommが言う通り非常に高い性能を発揮できているようです。ただ、Windows 11対応の多くのアプリケーションはArmにネイティブ対応していないケースが多いため、ベンチマーク性能も気になりますが、エミュレーション状態でもエミュレーションだと感じさせないぐらい高い性能を維持できるかが注目ポイントと言えそうです。
SAMSUNG ELECTRONICS CO., LTD. Galaxy Book4 Edge | Geekbench 6
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