
Snapdragon 8 Elite Gen 2のベンチマークが登場。最大4.7 GHzの高クロックで動作
Qualcommは2025年秋以降、次世代フラッグシップ向けスマートフォン向けチップセットとしてSnapdragon 8 Elite Gen 2を発表する予定です。今回、この新チップセットを搭載した端末でGeekbench 6のベンチマーク結果がリークされ、スコアとスペック概要が明らかになりました。

今回Geekbench 6に登場したのは、サムスンの次世代スマートフォンと見られる「SM-S947U」と呼ばれるデバイスです。モデル名から、同端末はサムスンが開発中とされる超薄型スマートフォンGalaxy S26 Edgeである可能性が高いと見られます。
この端末に搭載されているSnapdragon 8 Elite Gen 2は、シングルコア 3,393ポイント、マルチコア 11,515ポイントを記録しました。
チップセット | シングルコア | マルチコア |
---|---|---|
Apple M4 | 3,693 | 13,730 |
★ Snapdragon 8 Elite Gen 2 | 3,393 | 11,515 |
Snapdragon 8 Elite | 2,869 | 9,495 |
Apple A18 Pro | 3,449 | 8,573 |
Snapdragon 8 Elite Gen 2のスコアは、現行のSnapdragon 8 Eliteに比べシングルコアで約18%、マルチコアで約21%の性能向上を記録しています。これにより、スマートフォン向けとして既に高水準だった性能がさらに向上し、シングルコア性能ではApple A18 Proとほぼ同等、またApple M4に対しても約8%劣る水準まで迫っています。
なお、今回のベンチマークではP-Coreの動作クロックが最大4.0 GHzに制限されているため、製品版ではさらに高いスコアが期待でき、場合によってはシングルコア・マルチコア共にApple M4並み、あるいはそれを上回る可能性もあります。
コア構成はSnapdragon 8 Eliteと同じだが動作クロックは大幅向上
Snapdragon 8 Elite Gen 2のコア構成は2P+6E構成で、これは現行のSnapdragon 8 Eliteと同じになっています。しかし、Snapdragon 8 Elite Gen 2は製造プロセスがTSMC 3nmの第3世代品であるN3Pへ移行することで、動作クロックはP-Core側が最大4.74 GHzに、E-Core側は3.63 GHzに向上しています。
P-Core | E-Core | |
---|---|---|
Snapdragon 8 Elite Gen 2 | 4.74 GHz | 3.63 GHz |
Snapdragon 8 Elite Gen | 4.32 GHz | 3.53 GHz |
これは現行Snapdragon 8 Eliteに対してP-Core側は約10%、E-Core側は約3%向上しており、これにより現行に対して大幅向上したパフォーマンスを発揮していると見られています。
なお、今回のベンチマークは冒頭の通り超薄型スマートフォンのGalaxy S26 Edgeで計測されているとのことですが、このような超薄型スマートフォンは放熱面でハンディーがあると言えます。そのため、通常筐体のGalaxy S26 Ultraなどではより高性能な放熱機構を搭載すると考えられるため、より高い動作クロックも期待できます。このため、特にチップセット性能を重視するユーザーにとって、今後の動向は要注目です。
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