Snapdragon 8 Elite Gen 6 Pro(SM8975)に、AIアップスケーリングとフレーム生成を組み合わせた新機能「AI Frame Fusion」が搭載されるとみられることが明らかになりました。
Snapdragon 8 Elite Gen 6 Pro内蔵のAdreno 850 GPUにはAI処理専用機能を搭載
Qualcommが2026年秋にも投入する次世代フラッグシップSoC「Snapdragon 8 Elite Gen 6」は、性能重視のPro版(SM8975)とコスト重視の標準版(SM8950)の2モデル構成になると噂されており、これまでのリークでは両者の違いはGPUの規模やメモリ対応といったスペック面の差が中心でした。
そうした中、Notebookcheckによると、Pro版が搭載するAdreno 850 GPUはシェーダープロセッサー内に行列積や畳み込み演算を高速化する「Matrix ALU」ブロックを2基備えており、この演算器を活用してAI超解像とフレーム生成を行う機能がAI Frame Fusionと名付けられる予定とのことです。このMatrix ALUはGPUのシェーダー内にあるため、レンダリング中のデータとGPUオンチップメモリー(GMEM)を直接扱えます。そのため、フレーム生成のようにレイテンシーへ敏感な処理では効果を発揮する設計になっています。
AI Frame Fusionは2つのモードで構成され、超解像モードではモーションベクトルや深度情報、低解像度のカラーバッファ、前フレームを組み合わせて1080pまたは1440pの映像を出力します。もう一方のフレーム生成モードでは前後のフレームから中間フレームを作って挿入し、GPUの消費電力を比例して増やさずに体感フレームレートを引き上げる狙いとされており、PCでは一般的になりつつあるNVIDIAのDLSSやAMDのFSRに似た機能がスマートフォンに投入されることになります。
なお、このAI Frame Fusion自体は2026年3月開催のGDCにて、Qualcommが開発中である明らかにしていますがSnapdragon 8 Elite Gen 6 Proにのみ採用されることまでは現時点では正式には明らかにされていません。
標準版のAdreno 845はAI Frame Fusionにハード非対応
標準版のSM8950が搭載するAdreno 845はMatrix ALUブロックを持たず、GMEMもPro版の18MBに対して12MBへ縮小されるとのことで、AI Frame Fusionには対応しない見込みです。
Pro版と標準版を巡っては、3月にもPro版のみLPDDR6に対応するとリークが出ていますが、メモリ差に加え、今回のMatrix ALUの有無が加わると、両者の違いはかなり大きなものになると言え、ゲーミング性能を重視したスマートフォンではPro搭載が前提になっていく可能性が高いといえます。
Snapdragon 8 Elite Gen 6の正式発表は9月22〜24日にハワイ・マウイで開催されるSnapdragon Summit 2026となるため、ゲーミング重視で次のスマートフォンを考えているなら、Pro搭載機の発表と性能の実測を待ってから判断する方が良さそうです。


