Intelは4月にサーバー向け製品であるXeonの最新鋭モデル、Ice Lake-SPをリリースしましたが、その次期型に当たるSapphire Rapidsのリーク情報をVideocardzが入手しました。
第4世代Xeon ScalableであるSapphire Rapids
Intel Sapphire Rapids to feature up to 56 cores, 350W TDP and 64GB of HBM2 memory – VideoCardz.com
Videocardzによると、Xeonシリーズの詳細情報が記載されたIntel内部資料(パワーポイントスライド)を入手したとの事で、この中には今まで判明してこなかったSapphire Rapidsの詳細について記載されています。
最大56コアでTDPは350Wに
Ice Lake-SPの次期モデルに当たるSapphire Rapidsでは10nm Enhanced SuperFinアーキテクチャーを採用し、AMDのEPYCに対抗するためのサーバー向けのSapphire Rapids-SPとAMD ThreadRipperに対抗するハイエンドデスクトップ向けのSapphire Rapids-Xの2種類が登場すると言われています。
そんなSapphire Rapidsですが、VideocardzがIntel内部資料を匿名の関係者から入手し、その中にSapphire Rapidsの一部情報が掲載されています。仕様面ではSapphire Rapidsでは最大56コアを搭載し、スケーリングは、最大8ソケットまで対応する仕様となります。
メモリー面では新たに8チャンネルまでのDDR5 4800MHzに対応し、拡張性としては最大80のPCI Expressレーンまでサポートし、PCI Gen 5.0 x16, x8 ,x4とPCIe Gen 4.0 x2までサポートする見込みになっています。
また、Sapphire Rapidsでは新たにパッケージに内蔵された64GB HBM2eを搭載し、帯域幅は1TB/sにまで達するとの事です。
なお、Sapphire RapidsがHBM2eをサポートする可能性は、過去にIntelが公開した技術資料に一部情報が記載されていました。
Sapphire Rapids系 XeonでHBMサポートか。仕様書でHBMの記載が出現
命令セットでは、新たに追加され、AMX/TMUL (Int8 と BFloat16)に対応がされます。
ちなみに、このSapphire Rapidsは最大である56コアモデルがTDP 350W、44コアモデルが270W、24コアモデルが225Wであることが、@momomo_usによって明らかにされています。
— 188号 (@momomo_us) April 6, 2021
Sapphire Rapidsは2021年末から2022年に登場すると言われていますが、同年2022年にはAMDは96コアのEPYCが出現すると言われています。そのため、この最大56コアというのは見劣りするのが正直なところです。一方、このSapphire RapidsではHBM2eをサポートするという点はどれほどパフォーマンスの向上に寄与するのか気になる所です。
TDPについては最大で350Wになると見られていますが、これは96コアのEPYCで予想されているTDP320Wを越えるものになっており恐らくHBM2eに大量の消費電力が必要なものと思われます。
リーク情報だけ見ていても次に登場するIntel、AMDどちらのサーバー向けCPUはそれぞれ革新的なポイントは持っているので、非常に面白くなりそうです。
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