サムスンがDRAMとNAND価格を最大30%値上げ。一般消費者にも影響甚大?
PCやスマートフォンの主要部品でもあるメモリに使われるDRAMやSSDなどのストレージに使われるNANDはここ最近はAI向けデータセンターの活況により需要が大きく伸長しており、数日前にはSandiskとMicronがNANDの供給価格を10~35%の値上げを行いましたが、どうやらこの動きに追従してサムスンもNANDに加え、同社の主力製品であるDRAMも値上げに踏み切ることが明らかになりました。
DRAMは最大30%、NANDは10%の値上げ
韓国のNewdailyによるとサムスンはDDR5などのDRAMについては最大30%、SSDなどに使われるNANDフラッシュ製品は5~10%引き上げる事を顧客に対して通知しています。

サムスンが値上げを発表する前にもMicronやSandiskなど各社も値上げを通知していることから、今後NANDフラッシュに関しては大手のほとんどが値上げに踏み切ったことになり、まだ値上げを明らかにしていないKIOXIAやSK Hynixについても値上げが行われてもおかしくない状況です。
原因はAIブーム。一般消費者向け製品も値上げが確実
サムスンが値上げに踏み切る背景はAIブームであり、このAIブームによって歩留まりが低いが収益性が非常に高いHBMの生産を優先していることからDRAMの生産能力が減少し、供給が逼迫すると言う状況になっています。また、NANDに関してはデータセンターに使用するため需要が大きく増えていることからこちらも供給が逼迫している状況です。
なお、この供給状況悪化に伴う値上げによりDRAMを使ったDDR5やLPDDR5のほかに、NVMe SSDなどのフラッシュストレージの価格は値上がりすることは確実であるため、パーツ単体として購入する場合には徐々に販売価格の高騰などを目の当たりにする可能性が高いと言えます。また、これらのパーツを使うノートPCやスマートフォンと言った完成品も値上げによるコストアップ影響を受けるのは確実であるため、2026年以降に登場するノートPCやスマートフォンにおいては値上げや性能低下などのコストダウンが施される可能性があります。
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