AMD Ryzen AI 9 HX 370の3DMark Time Spy GPUベンチマークが登場。TDP 54WではノートPC向けGeForce RTX 3050に迫る性能
AMDのRyzen AI 9 HX 370はCPUにZen 5、GPUにRDNA3+を内蔵したノートPC向けAPUですが、今回このAPUを設計上の最大であるTDP54Wで動作させた際のベンチマークをハンドヘルド型デバイスを作るGPDが公式にリリースしました。
Ryzen AI 9 HX 370仕様はCPU側にはZen 5アーキテクチャーで構成されるコアを合計12コア搭載し、その内4コアはP-Coreとして動くZen 5を、8コアはE-Coreとして動作するZen 5cを備えたハイブリッド構成で、L2キャッシュは各コア1MBで12MB、L3キャッシュはZen 5側が16MB、Zen 5c側が8MBで合計24MB備えています。動作クロックはベースが2.0 GHzで、ブースト時は5.1 GHzで動作し、TDPは15~54Wのレンジで動作します。
GPU側はRadeon 890Mと呼ばれる名称が与えられており、RDNA3+アーキテクチャーで構成されるCompute Unitを最大16基備え、動作クロックは最大2.9 GHzで動作するなど、先代のRyzen 8040シリーズ内蔵のRadeon 780Mに対してアーキテクチャーの刷新に加え12コアから4コア増えています。
そんなAPUをGPDでは同社のノートPCであるGPD DUOに搭載し、ベンチマークが計測されています。
グラフィックス性能を測る3DMark Time Spy GraphicsスコアにおいてRyzen AI 9 HX 370搭載のRadeon 890Mでは4221ポイントを記録しています。このスコアは同じTDP54Wで動作する先代のRadeon 780Mの2791ポイントを約51%上回るスコアで、TDP50Wで動作するノートPC向けのGeForce RTX 3050にも迫るスコアになっています。
また、このスコアはデスクトップ向けGPUと比べるとGeForce GTX 1650で記録されている3500~3750ポイントを大きく超えており、GeForce GTX 1650 SUPERにも迫る性能であるため、Apex LegendsやValorantと言った人気のオンラインゲームはもちろんの事、多少重めのゲームも設定を下げればプレイ可能であるなど、APUだけ搭載したノートPCでプレイできるゲームの幅は大きく広がる事になります。
AMDのRyzen AI 300シリーズでは高いグラフィックス性能が期待されているAPUにはなっていますが、ベンチマークを見る限り期待通りか上回るぐらいのスコアを記録しているため、今後これらの搭載したノートPCをはじめ、ハンドヘルド型ゲーミングデバイスなど幅広いデバイスへの採用が期待されます。また、AMDではこのRyzen AI 300シリーズに対してさらに内蔵GPU性能を高めたStrix Haloを2025年に投入すると言われていますので、このStrix Haloへの期待も高まります。
定了,GPD DUO 将采用 AMD Ryzen™ AI 9 HX 370 处理器,官网详情上线,7月内测! | GPD
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