AMDのRyzen 9000 X3Dでは今以上に差別化要素が図られる可能性?

本記事は広告およびアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。
  • URLをコピーしました!
目次

AMDのRyzen 9000 X3Dでは性能向上とさらなる差別化が図られる可能性

AMDの3D V-Cacheを搭載するCPUはRyzen 5000シリーズで初めて投入されたRyzen 7 5800X3Dそして、Zen 4世代のRyzen 7 7800X3Dは高いゲーミング性能を武器に非常に高い人気を持つCPUになっていますが、AMDでは次世代CPUであるZen 5世代のCPUを搭載するRyzen 9000シリーズの3D V-Cache版について、さらなる性能向上に加え、現行以上の差別化要素の追加に取り組んでいる事をAMDのマーケティングマネージャーが明らかにしました。

X3Dについてはたくさん話したい事がありますが、今時点で言えることは我々AMDは自己満足に陥らず、X3Dでできる事について考え、改善を続けていますので、これらの製品について話せる時の事を楽しみにしています。

また、X3Dはただ単にX3Dを追加しただけの製品ではありません。我々は興味深い差別化を図り、より良いX3Dを提供できるように様々な検討を重ねています。

Donny Woligroski AMD テクニカル・マーケティングマネージャー via PC Gamer

台湾で開催されていたComputex 2024にてAMDのテクニカル・マーケティングマネージャーのDonny Woligroski氏によると、AMDは3D V-Cacheを搭載するRyzen 9000X3Dの取り組んでいるようですが、今までの3D V-Cacheをさらに改善する事に加え、Ryzen 5000X3DやRyzen 7000X3Dの様にCCDの上に3D V-Cacheを載せただけの製品と言うものには留まらない事を明らかにしています。

現行の3D V-CacheはRyzen 5000X3DやRyzen 7000X3Dに加えEPYCでも64MBのキャッシュを追加している状態ですが、さらなる改善としてはこの3D V-Cacheの容量を増やす可能性があります。特にAMDのライバルのIntelはサーバー向け製品でキャッシュ容量の増量を検討していると言われているため、AMDのこれに対抗するための技術開発を進めている可能性が高いと言えます。

そのため、例えばRyzen 9000X3Dでは64MBの3D V-Cacheに加え、96MBや128MBの3D V-Cache追加なども可能性としては考えられます。また、3D V-Cacheの製造プロセスもZen 3やZen 4X3Dは共にTSMC N7プロセスを使用していましたが、これらをTSMC 5nmに刷新することでより薄いダイを重ねることが可能になり、放熱性改善による動作クロック向上も期待できるかもしれません。

Donny氏の『ただ単にX3Dを追加しただけの製品ではありません』と言う発言の真意は不明ですが、現行のRyzen 7000X3Dなどではすべてのモデルで64MBの3D V-Cacheを搭載しているため、Ryzen 9000X3Dでは上位モデルは128MBの3D V-Cacheを、下位モデルでは64MBの3D V-Cacheを搭載するなどラインアップの拡充が図られる可能性があります。また、Ryzen 9000X3Dなどデスクトップ向け以外の製品、例えばRyzen AI 300シリーズなどのAPU製品にも3D V-Cacheを展開するなどの差別化を図る可能性もありそうです。

なお、Ryzen 9000X3DについてはComputex 2024では一切触れられませんでしたが、現行のRyzen 7000X3Dは通常版が登場した半年後に発売されています。そのため、同じタイミングであれば2025年のCES 2025で発表され、2月ごろ発売になる可能性があります。ただ、今年は10月にIntelがArrow Lakeを投入するため、このIntel CPUにタイミングを合わせる形でRyzen 9000X3Dが投入される可能性も残されている状況です。

コメント

AMDの3D V-CacheはRyzen 5000X3D以降、大容量化など大きな変更は入れられていないため初投入から2年以上が経過しているため、そろそろキャッシュ容量の大容量化などが行われても良い時期に差し掛かっていると言えます。

実際に、ライバルのIntelも3D V-Cacheを見て次世代サーバー・データセンター向け製品ではキャッシュ容量の大容量化を行っている他、コンシューマー向けにはAdamantineと呼ばれる共有キャッシュを開発中とも言われていますのでAMDがRyzen 9000X3Dに向けてどのような変更が加えるのか注目です。

ソース

AMD is ‘working actively on really cool differentiators’ to make the next generation of 3D V-cache ‘even better’ | PCGAMER

https://www.pcgamer.com/hardware/processors/amd-is-working-actively-on-really-cool-differentiators-to-make-the-next-generation-of-3d-v-cache-even-better

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメント一覧 (1件)

  • MLIDによると、どうもRyzen9のような複数CCD構造のX3Dについては、今世代では片側だけではなく、両方とも3Dキャッシュを搭載するという噂がAMD関係者の間で囁かれているようです。

コメントする

目次