AMDではゲーミング性能を大幅に強化した3D V-Cache搭載のRyzen 9 7950X3DとRyzen 9 7900X3Dの2モデルを海外では2023年2月28日から発売していますが、日本では2023年3月3日11:00より発売が開始されます。今回はこのRyzen 9 7950X3DとRyzen 9 7900X3Dの仕様情報と予約販売情報、当日在庫について紹介します。
予約・在庫情報(仕様情報はスクロールしてください)
最新状況
2023/3/3 11:04 | Ryzen 9 7950X3Dは完売。(瞬殺)
2023/3/3 11:00|Ryzen 9 7950X3D、Ryzen 9 7900X3D発売開始。海外ではRyzen 9 7950X3Dの在庫切れが相次いでいる模様。
経験談ですが、とにかく早く買いたい場合『特設サイト➡商品』の順で行った方が早く買えます。
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AMD Ryzen 9 7950X3DとRyzen 9 7900X3Dの価格
Ryzen 9 7950X3DとRyzen 9 7900X3Dの価格は以下の通りになっています。
価格 | |
---|---|
Ryzen 9 7950X3D | 111,800円 |
Ryzen 9 7900X3D | 95,800円 |
価格はRyzen 7000シリーズが発売された時のRyzen 9 7950XやRyzen 9 7900Xに近く、Ryzen 9 7950X3DについてはRyzen 9 7950Xの117,800円より4%ほど安価になっているものの、Ryzen 9 7900Xの92,500円に対しては4%高価になっています。
Ryzen 9 7950X3DとRyzen 9 7900X3Dの仕様
3D V-Cacheを搭載するRyze 7000シリーズはRyzen 9 7950X3D、Ryzen 9 7900X3Dに加え、Ryzen 7 7800X3Dもありますが、今回はCCDを2基搭載するRyzen 9 7950X3D、Ryzen 9 7900X3Dのみ発売され、Ryzen 7 7800X3Dは4月3日発売予定となっています。
最上位モデル:Ryzen 9 7950X3D
Ryzen 9 7950X3Dでは16コア32スレッド構成となっています。キャッシュ構成はL2キャッシュ16MBに加えCCD1基に32MBのL3キャッシュとV-Cacheを搭載するCCD1基に96MBのL3キャッシュを搭載する事で合計144MBの容量を持ちます。動作クロックについてはベースは4.2 GHzとRyzen 9 7950Xに比べると300 MHzほど落ちていますが、最大ブーストクロックは5.7 GHzとRyzen 9 7950Xと同じ設定になっています。
TDPについてはベースクロックが引き下げられている事から170Wから120Wに低減がされています。
Ryzen 9 7950X3Dには2基のCCDを搭載していますが、キャッシュ容量の通りV-Cacheを搭載するのは1基のみで、もう1基は通常のCCDとなっています。このような構成にした理由としては3D V-Cacheを搭載すると発熱の問題から動作クロックは低くなってしまうとの事です。しかし、シングルコア性能が要求される場面ではV-Cache非搭載のCCD側のCPUを使い高い動作クロックで処理を行うことでシングルコア性能を犠牲にせず、3D V-Cacheの恩恵を受ける事が出来るようになっているとの事です。
Ryzen 9 7950X3Dは、16コア32スレッドの構成を採用しています。キャッシュではL2キャッシュ16MBに加え、1つのCCDには32MBのL3キャッシュとV-Cacheが搭載され、もう1つのCCDには96MBのL3キャッシュが搭載されており、合計144MBの容量を持ちます。動作クロックは、ベースが4.2 GHzで、Ryzen 9 7950Xに比べて300 MHzほど低くなっていますが、最大ブーストクロックは5.7 GHzで、Ryzen 9 7950Xと同じ設定になっています。
TDPは、ベースクロックが引き下げられたため、Ryzen 9 7950Xの170Wから120Wに低減されています。
ハイエンドモデル:Ryzen 9 7900X3D
Ryzen 9 7900X3Dでは12コア24スレッド構成となっており、キャッシュ容量は合計140MBになっています。4MBの違いはL2キャッシュによるものです。
動作クロックはベースが4.4 GHzとこちらもRyzen 9 7900Xに比べると200MHz低くなっていますが、最大ブーストクロックは5.6 GHzと同じになっています。また、TDPも120Wに変更されています。
このRyzen 9 7900X3DについてもV-Cache搭載CCDと通常CCDを搭載しているため、上述の通り高いゲーミングパフォーマンスを実現しています。
V-Cache搭載は片方のCCDのみ。通常CCDと賢く使い分け
Ryzen 9 7950X3DとRyzen 9 7900X3Dには2つのCCDが搭載されていますが、V-Cacheを搭載するのは1つのCCDのみで、もう1つのCCDは通常のCCDとなっています。この構成にした理由は、3D V-Cacheを搭載すると発熱の問題から動作クロックが低くなってしまうためです。しかし、シングルコア性能が要求される場面では、V-Cache非搭載のCCD側のCPUを使用して、高い動作クロックで処理を行うことでシングルコア性能を犠牲にせず、3D V-Cacheの恩恵を受けることができるようになっています。
この使い分けはAMDのチップセットドライバーで状況に応じて賢く使い分けられる様にされており、ゲームを検知するとV-Cache搭載CCDでのみ処理し、通常タスクでは両方のCCDを使うなどタスク振り分けが行われます。
Ryzen 9 7950X3Dのゲーミング性能
最適化次第でCore i9-13900Kを超えるが平均すると同等
TechPowerUPがまとめたレビューではRyzen 9 7950X3DはIntelのCore i9-13900Kに対してゲーミング時の性能は同等レベルと言う結果になっています。
AMD Ryzen 9 7950X3D Review – Best of Both Worlds – Game Tests 1080p / RTX 4090 | TechPowerUp
ゲーム個別でのフレームレートを見ると、Ryzen 9 7950X3Dが大きく上回る場面もありCyberpunk 2077ではCore i9-13900Kを30%以上、Borderlands 3では21%など最適化次第では性能が大きく伸びる可能性があるようです。一方で、Core i9-13900Kの方がパフォーマンスを上回っている場面や、性能差が殆どないゲームも一定数存在しているため、どのゲームでも必ず3D V-Cacheの恩恵を受けられる訳ではない事は確かです。
電力効率はRyzen 9 7950Xに対しては1.5倍、Core i9-13900Kに対しては2.5倍
ただし、ゲーミング時の消費電力や電力効率に関してはRyzen 9 7950X3Dが他のCPUを圧倒しています。Ryzen 9 7950X3DではTDPが120WとRyzen 9 7950Xの170Wより低く設定されているためCinebench R23など最大消費電力が記録される様なテストでも最大165Wと非常に低い値が表示されています。また、ゲーミング時の消費電力もデフォルト設定では平均56W、性能重視の設定でも67Wと非常に低い値が出ています。一方でIntel系CPUではCore i5-13600Kでも89W、Core i9-13900Kについては143Wと2倍以上の消費電力が記録されています。
電力効率の観点で見ると、Ryzen 9 7950X3Dはゲーミング時に1W辺り4.33FPSの効率で動作しています。これはRyzen 9 7950Xに対して1.62倍、Core i9-13900Kに対しては2.5倍と圧倒的に優れた電力効率であることが明らかになっています。
Ryzen 7000X3D対応マザーボード徐々に値下がり。最安値は2.3万円から
Ryzen 7000シリーズ最大のネックは対応するAMD 600シリーズマザーボードが高価であったことですが、発売から既に数ヶ月が経過している事もあり、徐々に値下がりしてきています。
B650チップセット搭載のマザーボードであれば最安値は2.3万円で購入する事が可能で、PCIe Gen 5に対応するB650Eも3.5万円を切る価格で販売がされているなどお手ごろとは言い難いですが、発売当時よりはお手ごろになっています。
コメント
コメント一覧 (1件)
メモリ選びを迷っている人が居るかと思うので簡単な説明を書いておきます。
XMPメモリで迷ったらDDR5-6000 CL32一択です。
※CL32よりも小さな製品を選べば高確率でHynixチップです。
安いものが欲しい場合はArcでHynix A-dieのDDR5-5600 1.1vの裸メモリを購入して手動OCする方法もあります。
※バルクメモリを5600→8600+(1.7v)等にガチOCする場合はヒートシンクを取り付けてください。(70℃超えます)
メモリスロット4本のマザーはDDR5-7000前後が限界→1:1モードのDDR5-6000がオススメ。※一般の方にオススメ
メモリスロット2本のマザーはDDR5-9000前後が限界→1:2モードのDDR5-8600+がオススメ。 ※ロマン枠、上級者向け
どちらもHynix A-dieチップ搭載メモリならDDR5-5600を8600でぶん回せます。
※DDR5-7000+以上は2DIMMスロットマザーが必要になって来ます。
※4DIMMスロットマザーはどうしても配線距離が伸びてしまうので信号減衰や反射の影響で回りません。
・第1世代 DDR5-4800 1.1vネイティブモジュール
Hynixチップ搭載品:M-die、手動OCでDDR5-7000~7600までOC可能。
Samsungチップ搭載品:?ーdie、手動OCでDDR5-5800~6000までOC可能。
Micronチップ搭載品:?ーdie、手動OCでDDR5-5200~5600までOC可能。 ※回らない詰められない。
・第2世代 DDR5-5600 1.1vネイティブモジュール
Hynixチップ搭載品:A-die、手動OCでDDR5-8000~9000までOC可能。 ※2DIMMスロットマザーが必要
Samsungチップ搭載品:?ーdie、発売直後で情報が無い。
Micronチップ搭載品:?ーdie、発売直後で情報が無い。
※今後発売されるRyzen APU RDNA3の場合、1:1モードでDDR5-7500以上で回る可能性があるので、APUを予定している人はHynix A-dieチップ搭載メモリと2スロットDIMMマザーがオススメです。