AMD Ryzen 7 8700GのAIベンチマークが登場。Ryzen 7040HSやCore Ultraシリーズを大きく上回る
AMDのRyzen 8000GシリーズはノートPC向けに2024年2月に投入されるHawk Point APUをデスクトップ向けに転用したモデルで、CPUには最大8コアのZen 4を内蔵し、内蔵GPUには最大12基のCompute Unitを備えるRDNA3 GPUを内蔵しています。また、Hawk Pointで強化されるAIエンジンであるXDNAも搭載される予定です。
今回、そんなRyzen 8000Gシリーズの中で最上位モデルとなるRyzen 7 8700GのAI性能を計測するGeekbench MLのベンチマーク結果が登場しました。
Ryzen 7 8700Gの仕様としては8コアのZen 4を内蔵し、ノートPC向けベースという事でL3キャッシュは16 MBになっています。動作クロックはベースが4.2 GHzで最大 5.1 GHzまでブーストします。内蔵GPUはRadeon 780Mが搭載され、Compute Unitは12基で動作クロックは3 GHzで動作すると言われています。
ベンチマーク結果はRyzen 7 8700GはCPUのみを活用した場合は3933ポイント、GPU活用時は5255ポイントを記録しています。
プロセッサ | CPU | GPU |
---|---|---|
Ryzen 7 8700G | 3933 | 5255 |
Ryzen 9 7940HS | 3686 | 5174 |
Core Ultra 155H | 3243 | 4408 |
ほとんどのコンポーネントを共有するAMDのRyzen 9 7940HSと比べるとCPU利用時の性能は7%、GPU利用時は1.6%上回る結果になっています。Ryzen 7 8700Gはデスクトップ向けという事でより多くの電力が利用可能な他、放熱面でも有利であるため高いスコアが出ていると考えられます。
また、最近発売されたCore Ultra 7 155Hと比較するとCPU利用時は21%、GPU利用時は19%ほどRyzen 7 8700Gが優れる結果になっています。
こちらも、ノートPC向けCPUとデスクトップ向けCPUの比較であるため後者の方が有利ではあるのですが、Core UltraシリーズについてはAI対応を謳っている割にはと言うスコアになっています。
実際に、AI性能においてはCPU+GPU+NPUを使用した際にRyzen 7040は30 TOPs、Core Ultraは33 TOPsの一方で、Ryzen 8000GのベースとなっているHawk Pointは39 TOPsとなっているため、このような結果になっているのかもしれません。
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