AMDでは4月20日から64MBの3D V-Cache、L3キャッシュ合計では96MBを搭載したRyzen 7 5800X3Dを発売予定としていますが、今回このモデルのベンチマークが出現しました。
3D V-Cache搭載、Ryzen 7 5800X3D
X570 Taichi – Geekbench Browser
AMDではComputex 2021にて3D V-Cacheを搭載したRyzen 9 5900Xの試作品を公開し、2022年1月に開催されたCES2022にてその市販版となるRyzen 7 5800X3Dを発表しました。
このRyzen 7 5800X3Dではダイを1つ搭載している32MBのL3キャッシュに加え、ダイの上に3D V-Cacheと呼ばれる64MBのキャッシュを搭載、これにより合計96MBのL3キャッシュを搭載しています。
この3D V-Cacheなどを搭載することでゲーミング時のパフォーマンスは最大15%ほど向上するとAMDはComputexやCESで発表をしていますが一方で発熱の問題から動作クロックはベースとなるRyzen 7 5800Xに比べるとベースクロックが0.4 GHz、ブーストクロックは0.2 GHzほど引き下げられていますが出現したベンチマークを見る限り性能は3D V-Cacheの効果もあって上がっているようです。
マルチコアでは約9%の性能向上。シングルコアでは2%ほど性能低下
Ryzen 7 5800X3DのベンチマークはASRockのX570 Taichiマザーボードに搭載された状態で行われており、OSにはWindows 11、メインメモリーにはDDR4-3200を32GBを搭載しています。
Ryzen 7 5800X3Dのベンチマーク結果はシングルコアが1633pt、マルチコアが11250ptを記録しています。ベースで32MBのキャッシュを搭載しているRyzen 7 5800Xと比べるとシングルコア性能は動作クロックの低下もあるためか、1671ptから2%ほど低いスコアになっている一方で、マルチコアについては10333ptから約9%高いスコアが記録されています。
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Ryzen 7 5800X3DはRyzen 7 5800Xの発売時と同じ税込み58,828円で登場すると見られていますが、このGeekbenchのスコアをベースにすると性能が近いCore i5-12600Kが税込み36,680円で販売されているため、あまりコストパフォーマンスが高い商品とは言えなさそうです。ただ、今回出現したのはGeekbenchだけですのでCinebench R23など他のベンチマークソフトや実際のゲームプレイ時の性能については結果が大きく異なる可能性は高いので使う用途によっては高いパフォーマンスを発揮できる可能性もあるので、購入判断などはもう少し他のベンチマークでの結果も待つ必要がありそうです。
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