サムスン製GDDR6搭載 Radeon RX 9070 XT はSK Hynix製より性能が3%劣ることが判明

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サムスン製GDDR6搭載 Radeon RX 9070 XT はSK Hynix製より性能が3%劣ることが判明

AMDが2025年3月に発売したRadeon RX 9070 XTはすべてのモデルでGDDR6を搭載していますが、このGDDR6のメーカーはサムスン製とSK Hynix製の2社から供給を受けており、一般的にはこれらのメーカー違いによる性能差はあまりないことが一般的です。しかし、中国のレビューアーによる大規模な検証の結果、サムスン製GDDR6を搭載しているRX 9070 XTはSK Hynix製を搭載するモデルより性能が若干劣ることが明らかになりました。

中国の動画サイトBilibiliで活動するレビューアー「51972」氏が複数のAIB製RX 9070 XTをレビューしていたところ搭載されているGDDR6の製造元により性能に差があることを発見したとのことです。そのため、詳細調査として3DMark Speedwayベンチマークを実行したところSK Hynix製GDDR6を搭載するRX 9070 XTに対して、サムスン製GDDR6を搭載するRX 9070 XTは約3%近く性能が劣ることを明らかにしています。

特に注目すべき点がAIB独自の高クロックOCモデルであってもサムスン製GDDR6を搭載している場合はSK Hynix製GDDR6を搭載するリファレンスモデルより性能が劣るという逆転現象まで確認されているようです。

この性能差の原因については51972氏によるとサムスン製とSK Hynix製でメモリレイテンシが異なっているとのことで、SK Hynix製が約350~360nsのレイテンシに対して、サムスン製は370~380nsと明らかに高い遅延が見られているとのことで、これにより同じ動作速度であってもサムスン製のほうが性能が劣ってしまうようです。

検証結果を受けて51972氏はAMDに問い合わせた結果、AMD自身もサムスン製GDDR6モジュールはタイミング設定が緩いことを明らかにしており、性能差は高レイテンシが原因であることを認めているとのことです。

一般的に、グラフィックスカードはGDDR6などのメモリーモジュールは複数のメーカーから供給されるのが一般的ですが、性能差はユーザーが体感できないレベルに抑えられることが一般的です。しかし、今回のようにAIB独自のOCモデルがリファレンスモデルに劣ってしまうなどの性能差は大きいと言えます。また、問題なのがユーザーが購入時にどのメーカーのGDDR6を搭載しているかを選べず、いわゆる購入するまでわからない「ガチャ」状態となるためすでに販売されている製品はどうしようもありませんが、今後生産される製品ではサムスン製を外すかレイテンシを見直すなどの対処が望まれます。

なお、この性能差はRadeon RX 9070 XTのみならず、RX 9060 XTでもサムスン製GDDR6を採用している場合は同様に見られる可能性があり、今後の調査で同様に性能差があることが明らかになるかもしれません。

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この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
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コメント

コメント一覧 (4件)

  • やはり安定のNVIDIAが正解だったか
    同じ金出してサムスン製掴まされたら普通に萎えますわ

  • ocモデルで高い金払って買ったのより安いほうが性能良いってのがなんというか飯がうま、可哀相だよね

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