AMDがエントリー向けRadeon RX 7400とRX 7300の投入を計画中
AMDではRadeon RX 7000シリーズの最廉価モデルとしてRadeon RX 7600を発売していますが、このモデルはGeForce RTX 3060やRTX 4060などミドルレンジ向けモデルとしてラインアップされています。GeForce RTX 3050などに対抗するエントリーモデルは現時点では投入されていません。しかし、最近の決算でAMDのRadeonを含むゲーミングセグメントの売上高および収益が大きく低下していることから、AMDはRadeon RX 7000シリーズにエントリーモデルとしてRadeon RX 7400およびRadeon RX 7300の投入を計画しているようです。
このRadeon RX 7400およびRX 7300の両モデルでは、Radeon RX 7600で使われているNavi 33 GPUが採用されることが確定しています。このNavi 33 GPUはRadeon RX 7600に採用されており、Compute Unitは最大32コア搭載し、バス幅は128-bitです。
これら2つのモデルの詳細スペックは明らかにされていませんが、Radeon RX 7400は16〜28コア程度のCompute Unitを備え、バス幅は96〜128-bit、VRAM容量は6〜8GB程度になると予想されます。これにより、Radeon RX 6500 XTの後継として、GeForce RTX 3050 6GBに対抗することが予想されます。
一方でRadeon RX 7300はさらにスペックが削られたモデルになると考えられ、Compute Unitは12コア程度、バス幅は64-bit、VRAM容量は4GB程度になると見られます。このモデルはGTX 1650など最低限のグラフィックス性能が必要な環境を狙うモデルであり、コンシューマー向けには販売されず、OEM向けのみになる可能性もあります。
AMDはRadeon RX 6000シリーズでもエントリーモデルとしてRX 6500 XTとRX 6400を投入していましたが、これらのモデルにはノートPC向けのGPUダイが使われていたため、性能が極端に低く、AV1デコードやH.264/H.265エンコード機能も非搭載でした。そのため、これらのモデルはあまり人気がありませんでした。しかし、今回のRadeon RX 7400とRadeon RX 7300ではデスクトップ向けGPUをベースにしているため、性能については期待されます。また、動画支援機能もRX 7600に搭載されているものがすべて搭載されると考えられます。
エントリー向けグラフィックスカードについては、NVIDIAがGeForce GTX 1650の生産を終了した今、GeForce RTX 3050 6GBがその受け皿になっています。ここにRadeon RX 7400およびRadeon RX 7300が投入されれば、エントリー向けグラフィックスカードのバリエーションが増え、消費者は価格や性能に応じてより多くの選択肢が増えることになります。このRadeon RX 7400とRadeon RX 7300がどのようなスペックと性能、そして価格帯で登場するのか、期待が集まります。
AMDのRadeon RX 7000シリーズの最廉価モデルであるRX 7600は3.9万円からと高めで、同じ価格帯にはGeForce RTX 4060なども存在するため、あまり売れていません。そのため、もしRadeon RX 7400などが一般ユーザーにも発売され、性能や価格次第ではGeForce RTX 3050 6GBを多少上回ることができれば、売り上げが低迷しているRadeon RX 7000シリーズを救う存在になるかもしれません。
ただし、Radeon RX 7000シリーズはGeForce RTX 4000シリーズに対してコストパフォーマンスが優れているモデルが少ないのが現状であるため、個人的には過度な期待はしない方が良いと思います。
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