NVIDIA GeForce RTX 4090 Tiはお蔵入りに。ライバル不在や販売状況の好転が見込めないためか
NVIDIAについては先代のGeForce RTX 3000シリーズでは最上位モデルとしてRTX 3090を初回のラインアップでリリースし、そのあと約1年後にテコ入れとしてさらに性能向上を図ったRTX 3090 Tiを発売しています。
そのため、現在発売されているGeForce RTX 4090についても発売から1年程度経過した2024年にもテコ入れとしてGeForce RTX 4090 Tiが発売されるのでは無いかと考えられていましたが、どうやらこのRTX 4090 Tiについては完全にお蔵入りとなってしまったようです。
I'm afraid there won't be RTX 4090 Ti anymore. Some low-grade AD103 and AD106 chips will be another versions of RTX 4070 and 4060.
— kopite7kimi (@kopite7kimi) July 27, 2023
Kopite7kimi氏によると、NVIDIAではGeForce RTX 4090 Tiの開発について中止したとのことで、RTX 4000シリーズについては現在発売中のRTX 4090を超えるモデルについては発売されない見通しとのことです。
RTX 4090ではCUDAコアが16384基有効化されている一方で、過去に言われていたRTX 4090 TiのリークとしてはCUDAコアが18176基有効化されるという事でRTX 4090に比べると11%コア数が増える予定でした。また、L2キャッシュも72MBから96MBに、VRAMは21GbpsのGDDR6Xから24Gbpsモデルが搭載されるなどRTX 4090 Tiに対してさらに高い性能が期待されていました。
ただ、この性能と引き換えに消費電力は最大600W程度に上がると言われており、それに付随して基板を縦に搭載し、ヒートシンクのエアフローを稼ぐ4スロット厚のクーラーなどの写真が度々リークされていましたがこの超巨大クーラーもRTX 4090 Tiの開発中止と共にお蔵入りとなる見通しです。
NVIDIAについては発売できるぐらいまで開発をしておいてAMDや市場動向などを見てから発売の可否を決める傾向にありますが、RTX 4090 TiについてはAMDのRadeon RX 7900 XTXの性能がRTX 4080並みである事や、超高価なハイエンドグラフィックカードを出したところで売れる見通しが立てられない事からRTX 4090 Tiなど更なるハイエンドモデルの投入を行う経営的な意味がなく発売は行わない方向になったと考えられています。
RTX 4090 Tiについては価格がRTX 4090より高価になる事は確実でゲーミング用途で使うユーザーは非常に少なくほとんどがAI用途で活用されるものと見られています。ただ、NVIDIAとしては24GBのVRAMを酷使するAI用途で使うのであればより高価で高機能なRTXシリーズを使って欲しいのが正直な所であるため、この点も含めてRTX 4090 Tiは発売しないという判断が行われたと言えそうです。
コメント
コメント一覧 (1件)
まぁそうなるわな
自社の首を締める事になる
5000番代にリソース割いた方いい
さすが覇権のNVIDIA様やで