NVIDIAが中国輸出規制に準拠した専用GeForce RTX 4090『D』を2024年に発売へ
NVIDIAのGeForce RTX 4090は、国防上の懸念から中国への輸出が規制される「3A090」と呼ばれる製品に該当しています。しかし、中国では、このRTX 4090の高性能をAI開発などに活用したい企業が多く、輸出規制が敷かれる前に大量に輸入し、サーバー・データセンター向けに最適化するため2スロットのブロワー型ファンを搭載するなどの改造が行われています。
そんなGeForce RTX 4090ですが、NVIDIAは中国市場での高いシェアを維持するため、輸出規制に準拠した中国専用のモデル「GeForce RTX 4090 D」の投入を計画しています。
末尾の「D」は「Dragon」を意味し、AMDが中国専用に発売した「GRE(Golden Rabbit Edition)」のように、中国で縁起の良い生き物をモチーフにしています。
4090D
— MEGAsizeGPU (@Zed__Wang) November 30, 2023
AD102-250
このGeForce RTX 4090 Dは、GPUの総処理性能(Total Processing Performance)の規制を下回るよう設計されており、現行のRTX 4090と比べてゲーミング性能やAI性能は劣りますが、それでもRTX 4080よりは高性能です。
GPUにはRTX 4090のAD102-300に対して異なるGPUであるAD102-250を搭載する予定ですが、ハイエンドゲーミングPCを求める層はもちろんの事、AI処理を行うユーザーにとってはエンタープライズ向け製品よりも安価で高性能なAI処理が可能になる見込みです。
このGeForce RTX 4090 Dは、中国で販売しているAIB各社から発売される予定で、価格は現行のGeForce RTX 4090と同じく米ドルで$1599、中国人民元では12,999元です。発売時期は2024年初頭に予定されています。
また、このGeForce RTX 4090 Dの投入により、日本や北米などで販売されるGeForce RTX 4090との区別が明確になるため、日本で価格が上昇していたGeForce RTX 4090は、GeForce RTX 4090 Dの中国投入により価格が落ち着く可能性が高いです。そのため、GeForce RTX 4090の購入を検討している方は、少し待つことをお勧めします。
コメント
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案の定、米国政府長官から今度は名ざしで中国へ売るなと警告受けてしまったという