NVIDIAは現行のRTX 3080及びRTX 3070のVRAM容量を倍増させたバージョンの発売を予定していたものの、生産上の都合で中止にしました。しかし、NVIDIAはその代わりにGPUコア数とメモリー帯域幅を上げたRTX 3070 Tiを用意している模様です。
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RTX 3070とRTX 3080の間を埋める商品を投入
NVIDIAのRTX 3070とRTX 3080に関しては、様々な情報が錯綜している状態です。9月中旬にはVRAM容量を倍増したRTX 3070及びRTX 3080の情報が浮上したものの、10月下旬には在庫不足など生産上の都合で延期または中止になったとの事です。しかし、NVIDIAとしては既存のRTX 3070及びRTX 3080ではRadeon RX 6000シリーズに対抗するには十分ではない可能性があるとしてRTX 3070とRTX 3080の間に新しい商品を投入する事を考えている模様です。
RTX 3080の派生モデルに当たる『RTX 3070 Ti』
GA102-150-KD-A1, 7424FP32, 320bits
— kopite7kimi4virgil (@kopite7kimi) October 23, 2020
GPU関連のリーク情報を扱っているKopite7kimi氏によると、『GA102-150-KD-A1』と呼ばれるGPUコアがRTX 3070とRTX 3080の間を埋める事になり、製品名は『RTX 3070 Ti』と呼ばれる模様です。現行のRTX 3080のGPUコアが『GA102-200』と呼ばれ、RTX 3070は『GA104-300』と呼ばれている事からこの『GA102-150』はRTX 3080から派生されたGPUと考えられます。
仕様は7424のCuda Coreを搭載しメモリー帯域幅は320bitになるとの事です。Cuda CoreはRTX 3080の8704 Cuda Coreから9%程減っていますが、VRAM関係ではGDDR6X 10GBでバス幅は320bitとなっており、RTX 3080と同じ仕様になる模様です。
ちなみに、過去にはRTX 3070の『GA-104』をベースに5888Cuda Coreから6144のCuda Coreに増量したRTX 3070 Ti / Superの情報がありましたが、それらの仕様のモデルは破棄された模様です。
RTX 3070 Tiは$599の価格で登場し、RTX 3070とRTX 3080のど真ん中に当たる価格が設定される模様です。消費電力は250-280Wと見られており、Radeon RX 6800の価格設定次第では、強力なライバルに成りうる存在と言えます。
RTX 3000シリーズのラインアップに関する話は、RTX 3080発売当初から様々な情報が出ていましたが、品薄問題から現在発表済みのラインアップに集中するものと見られていました。しかし、Radeon RX 6000シリーズがRTX 3070とRTX 3080の間に位置する性能の製品を出す可能性が高い事から、NVIDIAとしては可能な限り早く、自らRTX 3070とRTX 3080の間を埋める商品をリリースする事を考えていそうです。
ただし、リリースした所で、在庫が無ければユーザーは自然とRadeon RX 6000シリーズに流れてしまうため、NVIDIAがどのようにして在庫不足を解消するのか非常に気になる所ではあります。
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