Intel Core以来の大幅進化”Royal Core”の情報出現。2024年以降に登場

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IntelのAlder Lakeでは異なるコアを組み合わせるハイブリッドコア系CPUであり、Intel CPUとしては大きな進化となりますが、2024年近辺にCoreアーキテクチャー登場以来の大幅進化である”Royal Core”と呼ばれるものを用意しているようです。

目次

ハイブリッドコアは序章。次はCPUとGPUのチップレット化

Intel Royal Core Era Rumors: Lunar Lake & Nova Lake To Offer Disruptive Architectures Against AMD’s Zen 5 (wccftech.com)

Intel系のリークで定評を持っているMoore’s Law is Dead氏によるとIntelは今後数年に渡り、打倒AMDそしてApple SoCのために高い自由度を持ったCPUを作ろうとしているようです。

Intel Lunar Lake & Emerald Rapids Leak: Jim Keller’s Royal Core designed to Kill Zen 5 – YouTube

まず、その手始めがAlder Lakeから本格的に投入されるハイブリッドコアアーキテクチャーです。このAlder Lakeでは高性能コアであるP-Coreと高効率コアであるE-Coreを組み合わせているCPUとなっています。このP-CoreとE-Coreはそれぞれ別のアーキテクチャーで設計されていますが、Intelとしては複数の異なるCPUアーキテクチャーを組合せるようにする拡張性を得る事がAlder Lakeにおけるゴールのようです。ただし、このAlder Lakeでは内蔵GPUもCPU内に内蔵された状態になっておりGPUの拡張性はありません。

そこで、次のステップがCPUとGPUを切り離しチップレット化(Intelはタイルと好んで呼んでいます)する事です。この切り離しはAlder Lakeの次の次に投入されるMeteor Lake世代で実現がされるとの事です。このMeteor Lakeでは2.5Dまたは3Dスタッキングが利用されたXeタイルが搭載されるとの事です。

このMeteor LakeではIntelのタイル化に向けた取り組みの完成系になるとの事です。

ちなみに、Intelが公開しているAlder LakeとMeteor Lakeのイメージ図ですが、Alder Lakeは1つのチップが載っているのに対してMeteor LakeではCPUであるCompute Unit、メモリーやGPUとCPUの接続を行うSOC LP、そしてGPUと分けられた形になっています。

Intelでは、イスラエルやアメリカなどを拠点に多くの開発チームを持っており、異なるプロセス世代の製品も持っています。Intelとしては、Meteor Lakeのようなタイル化を実施する事で異なるチームが開発した製品や異なるプロセス世代の製品を自由に組み合わせられる基本設計とする事で最終製品をより早く開発できる体制にしたいようです。

タイル化の基本が出来た後は、タイルを強化。Royal Coreで大躍進

タイル化が完成した後はIntelはタイル自体の強化に取り組むようです。それが、Royal Coreと呼ばれるプロジェクトです。

Royal CoreはZenアーキテクチャーなどの開発に携わったJim Keller氏が関わっており、現行のCoreシリーズ登場以来の革新的なCPUアーキテクチャーになるとの事です。

CPUアーキテクチャーの目標としてはx86 CPUがARMやApple SoCに対して高い効率と競争力を維持できるようにする事で2024年に登場予定のLunar Lakeへの搭載に向けて計画されているとの事です。ただ、まだ未来の話であるためもしかしたらその次のNova Lakeにて搭載がされるかもしれないとの事です。

このRoyal Coreは、タイル化が実現した後にしか出現がしないとの事ですがパフォーマンス面ではCoreシリーズ登場以来の大幅向上になるとの事でAlder Lakeに搭載されているGolden Coveに対して倍のIPCを実現するとの事です。

また、Lunar LakeではLion Coveに対しては最低30%のIPC向上が見込まれており、Nova Lakeでは同じく前世代アーキテクチャーに対してIPCの30%向上を目指しているとの事です。

このIPCや○○に対して○%向上などの話はかなり先の話のため精度は低いです。しかし、少なくともRoyal Coreと呼ばれる新アーキテクチャーではCoreシリーズ登場以来の大幅な性能向上を目標としているようです。

更にRoyal Coreと関連しているのかは不明なものの、Intelでは4-way SMTやDDR5 7400MHz、機械学習アクセサレーターなどを2026年までに投入を計画しているとの事です。こちらも先の話のため詳細は無いとの事です。

Intelとしては、様々な自社製品を持っているためこのようなタイル化は効率的かつタイムリーに新製品をリリースできるようになるのではないかと期待できます。この仕組みを持っていれば例えばCPUの開発は順調でもGPUでトラブルが発生した際には素早く組み合わせを変えたりするなど製品リリースの大幅遅延なども防ぐ意図もありそうな気がします。

Royal Coreについてはかなり先の話ですが、少なくともIntelとしてはApple Silicon登場以来、ARMの地位が上がってきている事に対する危機感は持っていると見られており、今後もx86 CPUが地位を維持するためには大幅なIPC向上など効率向上が必須と見ているのでしょう。

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この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
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