Intelでは2022年秋頃を目途に第13世代Core CPUのデスクトップ向けである『RaptorLake-S』を発売予定ですが、ここでは現在判明しているRaptor Lake-Sの仕様や各最新情報の記事一覧をまとめて紹介します。
『Raptor Lake』の最新情報一覧
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Raptor Lake-Sが正式に発表され、発売は10月20日、価格はAlder Lake-Sからほぼ据え置きであることが明らかになりました。
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第13世代Core CPU『Raptor Lake-S』の基本情報ついて
『Raptor Lake』はIntelの第13世代Core CPUとなります。このRaptor Lakeは2021年11月から発売が開始されたAlder Lakeの後継モデルとなり、引き続きハイブリッドアーキテクチャーと10nmプロセスを採用し、デスクトップ向けモデルは『Raptor Lake-S』、モバイル向けにはハイエンドモデルには『Raptor Lake-H』、一般的なラップトップやタブレット向けに『Raptor Lake-P/M』がラインアップされる予定となっています。
2022年10月以降にハイエンドモデルから登場。
Intelまた窮地?Raptor Lakeは秋以降に登場。サーバー向けは大幅遅延
Raptor LakeについてはAlder Lakeに似た発売スケジュールになると見られています。
デスクトップ向けモデルのRaptor Lake-Sではハイエンドモデルから発売が予定されており、オーバークロックが可能なCore i9-13900K/KF、Core i7-13700K/KF、Core i5-13600K/KFの6モデルが2022年10月20日に発売がされる見込みです。
CPUモデル | P-Core | E-Core | 合計 コア / スレッド数 | L3キャッシュ | L2キャッシュ | CPUモデル | TDP PL1 | TDP PL2 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Intel Core i9-13900K | 8 | 16 | 24/ 32 | 36 MB | 32 MB | Intel Core i9-12900K | 125W | 228W |
Intel Core i9-13900KF | 8 | 16 | 24/ 32 | 36 MB | 32 MB | Intel Core i9-12900KF | 125W | 228W |
Intel Core i7-13700K | 8 | 8 | 16 / 24 | 30 MB | 24 MB | Intel Core i7-12700K | 125W | 228W |
Intel Core i7-13700KF | 8 | 8 | 16 / 24 | 30 MB | 24 MB | Intel Core i7-12700KF | 125W | 228W |
Intel Core i5-13600K | 6 | 8 | 12 /20 | 24 MB | 20 MB | Intel Core i5-12600K | 125W | 228W |
Intel Core i5-13600KF | 6 | 8 | 12 /20 | 24 MB | 20 MB | Intel Core i5-12600KF | 125W | 228W |
その後に2023年1月に開催されるCES2023にてモバイル向けRaptor Lake-H/P/Mおよびデスクトップ向けにエントリーからミドルレンジモデル向けRaptor Lake-Sをリリースする予定となっています。
big.LITTLEハイブリッドアーキテクチャーをさらに強化
Raptor LakeではAlder Lakeで初めて投入されたbig.LITTLEとなるハイブリッドアーキテクチャーを引き続き採用します。ただ、Raptor Lakeでは従来まで最大8コアだったLITTLEコア(E-Core)を最大16コアに倍増、高い電力効率や多少負荷がかかるタスクでもP-Coreを使わず、E-Coreのみで動作が可能となり消費電力の低減が実現すると見られています。
Core系(P-Core)はRaptor Coveへ進化。L2キャッシュは最大32MB搭載。
Intel Raptor Lake-Sでは最大68MBのキャッシュ搭載。L2容量はZen4の2倍に
Alder LakeやRaptor Lakeに搭載されているP-Coreは動画エンコードやゲーミングなど負荷が高い処理が必要となる時に動作するコアで、CPU自体の性能を左右するコアとなっています。
そんなP-Coreですが、Raptor LakeではAlder Lakeに搭載されていたGolden CoveアーキテクチャーからRaptor Coveアーキテクチャーに進化します。
このRaptor Coveでの主な変更点はキャッシュ周りの大幅強化と動作クロックの向上が挙げられています。キャッシュ周りではL2キャッシュが各P-Core辺りAlder Lakeの1.25MBから2MBに増量、E-Core側は4コア辺り2MBから4MBに倍増し、P-Core8コア+E-Core 16コアでL2キャッシュは合計32MBになります。
L3キャッシュはP-Core分は1コア辺り3MBでAlder Lakeと変わりませんが、E-Coreが8コア増えている分L3キャッシュは36MBとなり、Raptor LakeのCPUコアとしては最大68MBのキャッシュを搭載しています。
動作クロックは最大5.8 GHzに迫る?
Intel Raptor Lake-SとなるCore i9-13900Kでは最大5.8 GHzで動作する可能性
Alder Lake-Sの最上位モデルであるCore i9-12900KSでは動作クロックが最大5.5 GHzとなっていますが、Raptor Lake-Sの最上位モデルCore i9-13900Kにおいては10nmプロセスの熟成が進んだことから動作クロックは最大5.8 GHzに達すると見られています。
ただし、動作クロックが高い分、ピーク時の消費電力(MTP)はCore i9-12900KSの260Wから300W程度に増える見込みで高い動作クロックでの運用を考えている場合、強力な電力回路とそれらを十分冷やせる能力を持つ高価なマザーボードを購入する必要があリそうです。
DDR4およびDDR5両方に対応
Alder Lakeに対応する600シリーズマザーボードにおいてはマザーボードメーカーが商品に応じてDDR4かDDR5が選択が可能でしたが、Raptor Lakeにおいても600シリーズマザーボードに対応することからDDR4への対応は行われる見込みです。
また、Raptor Lakeとともに登場する700シリーズマザーボードにおいてもDDR4への対応が一部マザーボードでは行われますがIntelではDDR5推奨という姿勢を示す見込みで、Alder Lake世代とともに登場した600シリーズマザーボードよりDDR4対応モデルは少なくなる可能性があります。
Raptor Lake-Sの価格は現行Alder Lake-Sから据え置き
IntelではRaptor Lake-Sについては現行のAlder Lake-Sと同じぐらいの価格帯での発売を計画していましたが、Intelでは昨今のインフレや景気後退リスク、そして利益をあまり出せていないという経営上問題から2022年秋頃からCPUに留まらず、Intelが発売しているほぼすべての製品で値上げを計画していると言われています。
関連記事:Intelが2022年秋以降にCPU価格を値上げへ。20%を超える値上げ幅の製品も
しかし、正式発表されたRaptor Lake-Sに関してはCore i9-13900K/KFおよびCore i7-13700K/KFに関してはAlder Lake-SのCore i9-12900K/KF、Core i7-12700K/KFと同じ価格での販売になる予定で、Alder Lake-Sに対して値上げがされたCore i5-13600K/KFに関しても値上げ幅は10%台と小幅な値上げになっています。
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- 旧情報
- この値上げには当然、Raptor Lake-Sも含まれるため、Alder Lake-S登場時の価格に対してはRaptor Lake-Sは実質的に値上げされた価格で販売開始を迎えると見られています。
なお、値上げ幅につてはIntelでは製品によるものの最低でも5~10%、一部製品では20%以上の値上げが計画されているようで現行のCore i9-12900Kでは8万円台で発売時は販売されていましたが、Core i9-13900Kについては10万円を超えるような価格で販売される可能性があります。