Intel Raptor Lake不具合でCore i9-14900Kの交換品も在庫不足に。香港では返金対応も実施

Intel Raptor Lake不具合でCore i9-14900Kの交換品も在庫不足に。香港では返金対応も実施

Intelのデスクトップ向け第13世代CPUのRaptor Lakeおよび第14世代CPU Raptor Lake Refreshではマイクロコードの不具合により、CPUに過大な電圧が流れ、最終的にCPUにダメージが蓄積され動作が不安定化する不具合が発生しています。この問題に対応するため、該当する第13/14世代のCore i9からCore i5の一部モデルに対してマイクロコードのアップデートを行っています。さらに、不安定化したCPUの交換と保証期間を最大5年に延長する措置を取っています。

しかし、香港最大のIntelハードウェア代理店であるSynnexでは、Core i9-14900Kの交換要望が多いためか、交換用CPUの在庫が不足し始め、返金対応を行う事例が発生し始めているようです。

香港のあるユーザーがSynnexへCore i9-14900Kの交換を申し込んだところ、交換用CPUがすでに在庫切れ状態であるため、代わりにCore i9-14900Kの販売価格と同額の4,200香港ドル（税抜きで約76,540円）の返金を行うとの連絡を受けたそうです。同様の返金提案を受けたユーザーは他にも複数いるようで、これは単発の出来事ではないようです。このことは、長期間にわたりCore i9-14900KなどハイエンドCPUの交換品の在庫が不足しつつあることを示唆しているとも言えるでしょう。

実際、数週間前にはCore i9-13900Kの交換品が1か月以上入荷しないため、Core i9-14900Kに交換されたという事例がありました。このことから、全世界的にCore i9-13900KやCore i9-14900Kの交換品が不足している可能性があると見られます。

なお、今回明らかになった返金対応については、代理店経由で保証交換をする場合に限り行われる手段と見られています。そのため、Intelの公式サポート経由で交換を申請した場合、最大限の対応は上位モデルかソケットに互換性がある後継モデルへの交換になると考えられます。公式サポートでは返金対応が行われることはなく、在庫がない場合は数週間から数か月程度待たされる可能性があるでしょう。