Intel Raptor Lakeの性能など情報出現。9月登場でAlder Lakeより40%性能向上

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Intelでは2021年末に発売された第12世代CPUのAlder Lakeの後継として第13世代CPUであるRaptor Lakeを2022年末までに投入を予定していますが、その性能や発売時期などに関する情報が出現しました。

目次

第13世代CPU、Raptor Lakeの情報が出現

Intel 13th Gen Raptor Lake CPUs Bring Up To 15% Single & 40% Multi-Thread Performance Gains In Q3 2022 To Tackle AMD Ryzen 7000 ‘Zen 4’ Chips (wccftech.com)

Intelではハイブリッドアーキテクチャーを採用するなどアーキテクチャー面で従来モデルに対して大幅に進化をさせた第12世代CPU、Alder Lakeを2021年11月から市場投入を行いましたが、Intelでは2022年にはその後継モデルとなる第13世代CPU、Raptor Lakeの登場が予定されています。

今回、そんなRaptor LakeについてMoore’s Law is Deadが関係者などから得たリーク情報をまとめて公開しており、その中で性能に関する情報や発売時期、そしてRaptor Lake以降の構想の一部について情報が挙げられています。

AMD Zen 4 vs Raptor Lake, Meteor Lake, and 4 Million Intel Alchemist Cards – YouTube

Raptor LakeはAlder Lakeに対してマルチコアは40%も向上。発売は秋頃?

IntelのRaptor LakeではP-CoreやE-Coreのアーキテクチャは大幅には変わらないもののAlder Lakeに採用されているGolden Coveの改良版であるRaptor Coveではアーキテクチャー面では小改良が施されるほか、L2キャッシュは1.25MBから2MBに増え、E-CoreはGracemont据え置きとされていますが、1クラスター(4コア)辺り、L2キャッシュは2MBから4MBに、L3キャッシュは3MBから4MBに増えています。

これらの変更により、IPCを向上させ全体的な性能を底上げさせると見られていますが、Moore’s Law is Deadが得たソースによると、シングルコアはAlder Lakeに比べて8~15%ほど、マルチコアは30~40%ほど向上すると見られているとの事です。

また、発売時期に関してはデスクトップ向けモデルとなるRaptor Lake-Sは2022Q3終わり、つまり9月頃に登場すると見られています。

一方で、モバイル向けであるRaptor Lake-H、HX、Uなどのラインアップは2022Q4(10月~12月)に計画がされているようです。

Raptor Lakeの次のモデルになるMeteor Lakeに関する情報も若干ながら登場しているのですが、このモデルはRaptor Lake登場から1年以内に登場すると見られており主にモバイル向けCPUが中心になるとの事です。ただ、デスクトップ向けもRaptor Lake登場から1年以内では無いものの、計画はされているようです。

Zen4 vs Raptor Lake、Zen 5 vs Meteor LakeなどIntelとAMDは性能と価格競争へ

IntelとAMDではCPUの性能を巡って競争を繰り広げていた時期もありましたが、Intelが市場で圧倒的優位なポジションを得てからは競争相手を失い、SkylakeアーキテクチャーをRocket Lake登場まで、14nmはAlder Lake登場までずっと流用するなど横着な商品展開をしばらくしていました。また同時に、7nmの開発失敗などIntel CPUの性能は大きな停滞期を迎えました。

一方のAMDは他社からの買収寸前まで追い詰められたものの、Ryzenの登場で徐々に息を吹き返し、CPUの多コア化の流れを作り出しました。そして、2019年から投入されたRyzen 3000シリーズや2020年に発売したRyzen 5000シリーズではIntelの最新CPUの性能を上回る事ができました。

このAMDの驚異的な追いつきを見せられたIntelはハイブリッドアーキテクチャーや新規アーキテクチャーを採用したAlder Lakeを登場させるなど、AMDの成功はIntelを競争の場に引き戻しました。

今後、IntelとAMDの間では2022年にはRaptor LakeとAMD Zen4と言う形でお互い最新CPUを同時期に発売するなど真っ向から競争を挑む流れになるとの事です。また、Raptor Lake、Zen4の次は1年以内にMeteor Lake vs Zen 5の戦いも控えているとの事でMoore’s Law is Deadでは今後16ヵ月は消費者にとって面白くなるとの事で、どちらの企業も互いに圧倒的優位な状況にはならないため、GPUのように価格が高騰するなどと言う事は起きにくい環境になるとの事です。

 

NVIDIAがサイバー攻撃に対して報復攻撃をする。では無くただの遠隔ロックだった模様。

 

Intelについては14nmを使い続けたり、Skylakeをベースとしたアーキテクチャーを使い続けたりと消費者を白けさせるような動きをずっとしており、AMD Ryzenが登場してからも数年間はその状態を放置していたためRocket Lakeで新アーキテクチャーを採用しても「砂の無駄」と海外の有名レビュアーに酷評されるなど期待値は非常に低い状態になっていました。

しかし、Alder Lakeの登場でIntelに対する見方は一気に変わり、Raptor Lakeでも期待を裏切らない性能になるように計画をしているようです。

Intelがまたこのように競争的な姿勢を取り始めたのは何と言ってもAMDの大躍進の影響が大きく消費者にとっては非常に良いカムバックと言えそうです。一方のAMDもサーバー向けCPUであるEPYCで高い収益率を確保しており、それらを原資に多額の研究開発費を注ぎ込んでZen4やZen 5などを開発していますのでしばらくの間は性能向上と価格競争が働く市場状態となりますので消費者にとっては非常にありがたい環境になりそうです。

同じことがGPUにも起きてくれると非常に嬉しいので、今年春以降にIntelが発売するGPU、Arc Alchemistにも期待がかかりますね。

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この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
高い買い物でもある自作PCやガジェットをこれから買おうと思ってる人の役に立てるような記事を提供できるよう心がけています。
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コメント

コメント一覧 (2件)

  • Intelの停滞に関する記述は、かなり違います。
    10nmの開発に失敗したことが原因で、Skylakeアーキテクチャをずっと使い続ける羽目になったんです。
    インテルの怠慢ではありませんし、そもそもインテルが望んだことではありません。
    本来ならSkylake→KabyLakeの次には、初代10nmのCannon Lakeが予定されていました。
    Skylakeアーキテクチャは2世代で終了し、Palm Coveというアーキテクチャに移行予定だったようです。
    同時に8コア化されるはずだったという噂もあるようですね。
    KabyLakeの開発が遅れたせいでCoffeeLakeが誕生し、10nm開発が遅れたせいでCoffee Lake Refresh、
    Comet Lake、Rocket Lakeなどという、出すつもりのなかった製品を出す羽目になってしまいました。

  • あともう1点、インテルが10nm開発に失敗した原因も、怠慢ではありません。
    むしろ逆で、新技術を欲張りすぎてしまった、微細化をやり過ぎてしまったことが原因です。
    「ハイパースケーリング」で検索してみてください。
    インテル流「ぼくのかんがえたさいきょうのせいぞうぷろせす」がヒットすると思います。
    調子に乗ってたんでしょうね。
    昔Broadwellを出した時に14nmの立ち上げにも苦労してたはずなのに、学習しなかった。
    ちょうどArF液浸の微細化が限界に近づいたタイミングで無理をしたせいで破綻したのでしょう。

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