AMDがエントリー向けRDNA3開発を中止? RDNA4搭載Radeon RX 8000に注力へ

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AMDはRadeon RX 7400などエントリー向けRDNA3は発売せず? RDNA4搭載のRadeon RX 8000シリーズに注力する計画に

AMDは、Radeon RX 7400やRX 7300などエントリー向けのグラフィックスカードを新たに発売する予定だとされていましたが、どうやらAIB各社はこのRadeon RX 7000シリーズのラインアップ拡充を後回しにし、2025年に発売されるRDNA4搭載のRadeon RX 8000シリーズに注力する計画を進めているようです。

Benchlifeが業界筋から得た情報によると、主要なAIB各社は過去にRadeon RX 7400やRX 7300といったエントリー向けRDNA3グラフィックスカードの開発を計画していましたが、最近になってこの計画は中止されたとのことです。また、Dell、HP、LenovoといったOEMメーカーも同様に、これらのモデルの開発を見送る方向であるため、OEM専売モデルとしても登場する見込みはなくなっています。

このエントリー向けRadeon RX 7000シリーズの開発中止の背景には、AMDが2024年末から2025年初頭にかけてRadeon RX 8000シリーズの投入を計画しており、発売まであまり時間がないことから、これらの新モデルに注力する意向があるようです。また、Navi 33 GPUベースのエントリーモデルを投入しても、価格を大きく抑えられず、利幅が小さいうえに、RDNA4のほうが優れたコストパフォーマンスを提供できる可能性が高いため、この判断に至ったと考えられます。

Radeon RX 7400やRX 7300に搭載されるとされていたNavi 33 GPUのダイサイズは、エントリーモデルとしては204mm²と大きめで、RDNA2世代のエントリーモデルで採用されていたNavi 24 GPUの107mm²に比べてかなり大きなサイズです。そのため、エントリーモデルとして投入しても、販売価格を大きく下げるのは難しく、またパフォーマンス面でもRX 7600が一定の評価を得ていることから、市場での評価はあまり高くならない可能性がありました。

しかし、Radeon RX 8000シリーズに採用されるRDNA4 GPUでは、下位モデルのNavi 44 GPUがNavi 33 GPUと同じ32基のCompute Unitを持ちながらも、ダイサイズは130mm²と大幅に縮小されています。そのため、コストを抑えることが可能であり、RDNA4によりレイトレーシング性能も向上しているため、Compute Unitを減らしたエントリーモデルとして投入しても、Radeon RX 7600に迫る高いパフォーマンスが期待できると言えます。

このため、AMDやAIB各社では、RDNA3を搭載するRadeon RX 7400やRX 7300の開発は中止となる可能性が高く、今後、AMD製グラフィックスカードについては2025年のRadeon RX 8000シリーズまで新製品が登場しない見通しです。ただし、これにより、AMDの2024年第3四半期および第4四半期におけるRadeonを含むゲーミングセグメントの売上高が下がり続ける可能性がありますが、現行のRadeon RX 7000シリーズのラインアップを維持しつつ、どのようなテコ入れが行われるかに注目が集まりそうです。また、消費者としては、RX 7900からRX 7600までのラインアップでの値下げなどにも期待したいところです。

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AMDのRadeon RX 7000シリーズのエントリーモデルは、長らくRX 6500 XTなど旧世代モデルがラインアップされていたため、投入が期待されていました。しかし、次世代製品であるRadeon RX 8000シリーズの発売が近づく中で、相当コストパフォーマンスが高くなければ売れないため、AMDもAIB各社も見送りという方針に変更したと考えられます。

ただ、RDNA4を搭載するRadeon RX 8000シリーズはコストパフォーマンスを重視したGPUとなっており、上位モデルのNavi 48は性能がNavi 31並みでダイサイズが240mm²、下位モデルのNavi 44はNavi 32並みの性能で130mm²と、小型化されています。そのため、エントリーモデルを作るのであれば、AMDやAIBの利益を考慮しても、RDNA4まで待つのは合理的な判断と言えるでしょう。ただし、AMDとしてはそれまでRadeonの売り上げが下がるため、キャンペーンなどの販売促進策が必要になりそうです。

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『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
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