Radeon RX 9060 XT のレビュー評価は高め。RTX 5060 Tiに迫る性能でコスパも高めに

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Radeon RX 9060 XT のレビュー評価は高め。RTX 5060 Tiに迫る性能でコスパも高めに

AMDはRDNA4アーキテクチャーを搭載するミドルレンジ向けグラフィックスカードであるRadeon RX 9060 XTを2025年6月5日に全世界で発売を開始し、日本では6月6日に発売されます。そんなミドルレンジのRadeon RX 9060 XTですが、発売日前日にレビュー解禁が行われましたが先に登場したRadeon RX 9070 XTと同様に、競合のGeForce RTX 5060 Tiに近い性能でありながら、価格が安いなどかなり高い評価を獲得しています。

スクロールできます
グラフィックスカード
モデル
Radeon RX 9060 XTRadeon RX 7600 XT
内蔵GPUNavi 44Navi 33
クラスミドルレンジミドルレンジ
Compute Unit3232
Streaming Processors20482048
ベース クロック不明1.98 GHz
ブースト クロック3.13 GHz2.76 GHz
VRAM仕様20Gbps GDDR618Gbps GDDR6
VRAM容量8GB / 16GB16GB
Infinity Cache32MB32MB
バス幅128-bit128-bit
帯域幅320 GB/s288 GB/s
TGP8GB版 : 150W
16GB版 : 182W
190W

Radeon RX 9060 XTはRadeon RX 9000シリーズの中ではミドルレンジにあたるモデルで、Radeon RX 7600 XTやRX 7600の後継となるモデルです。GPUにはNavi 44 GPUと呼ばれる小型なダイサイズで構成されるGPUを搭載し、Compute Unit (CU)は32コアでこれはRX 7600と同じになります。しかし、アーキテクチャーの刷新や動作クロックの大幅向上などにより性能を大きく向上させています。

VRAMは20GbpsのGDDR6を128-bitのバス幅で搭載され、帯域幅は320 GB/sで容量は16GB版と8GB版で構成されます。

スペック一覧には書かれていませんが、このRadeon RX 9060 XTは最近のミドルレンジ向けグラフィックスカードとしては珍しくPCIeインターフェースがx16対応しているため、PCIe Gen 4対応マザーボードに繋いでもPCIe帯域幅が原因でパフォーマンスが大きく落ちる心配はありません。

Hardware Unboxedのレビューによるとラスタライズのみに設定ではRX 9060 XTの性能は1080pでは競合のGeForce RTX 5060 Tiに対して約6%劣る結果になっています。一方で、先代のAMD製グラフィックカードで言うとRX 7700 XTを上回っているためかなり良いポジションに位置していると言えます。

1440p解像度ではRTX 5060 Tiとの差は1%にまで縮まり、ほぼ同等の性能を記録しています。一般的に解像度を上げると帯域幅が重要視されるのですが、RX 9060 XTの帯域幅は320 GB/s、一方のRTX 5060 TiはGDDR7化で448GB/sと大きくなっています。しかし、この結果を見るとNVIDIAがコストをかけてGDDR7化した意味はあまり無いような結果になっています。

AMDのグラフィックカードは長年、レイトレーシング性能でNVIDIAの競合グラフィックカードに対して大きく劣ると言う結果になっていましたが、RX 9060 XTはRTX 5060 Tiに対して20%劣る性能になっており、先代のGeForce RTX 4060 Tiに近い性能になっています。

ただし、このレイトレーシング性能はベンチマークで使用するタイトルによってかなりバラツキがあるようで、TechPowerUPのレビューではRTX 5060 Tiに対して4%しか劣っていないと言う結果になっているため、ドライバーやゲーム側での最適化次第ではRTX 5060 Tiにも迫ることが出来るかもしれません。

各レビューでの採用タイトル
Hardware UnboxedTechPowerUP
Indiana JonesAlan Wake 2
Alan Wake 2DOOM Ethernal
Cyberpunk 2077Cyberpunk 2077
黒神話:悟空Elden Ring
Spider-Man: RemasteredF1 24
Hogwarts Legacy
Indiana Jones
Monster Hunter Wilds
Spider-Man 2

消費電力に関してはNavi 44 GPU自体がかなり小さいダイであることや、ノートPCへの搭載も視野に入れて開発されていることもありアイドル時の消費電力はたった6W程度と今まで登場してきたグラフィックカードの中ではかなり低くなっています。

また、ゲーミング時の消費電力も182W~185W程度に収まっているためかなり低く、競合のRTX 5060 Tiに対しても同等レベルに収まっています。そのため、電源容量や小型PCなど制約がある環境でも十分使えるグラフィックカードになっています。

GPU (16GBモデル)11FPSあたりのコストFPS販売価格
Radeon RX 9060 XT
(定価)
929円7065,000円
Radeon RX 9060 XT (最多価格帯?)1000円7070,000円
GeForce RTX 5070 Ti
(実売最安値)
11277179,000円

Radeon RX 9070 XTは競合のRTX 5070 Tiに対してコストパフォーマンスの良さが評価され、市場では人気が集まっていましたが、今回発売されるRadeon RX 9060 XTも同様にコストパフォーマンスはNVIDIAの競合モデルに対してかなり優れている水準になっています。

RX 9060 XTの国内販売価格は16GBモデルの定価が65,000円になると言われていますが、これはあくまで最安値モデルで多くのモデルは7万円前後で販売されると考えられています。一方で、GeForce RTX 5060 Tiの16GBモデルは最安値モデルが79,000円で販売されています。

そのため、RX 9060 XTはRTX 5060 Tiに対して定価であれば約20%、7万円ぐらいのモデルであっても約13%優れたコストパフォーマンスを発揮すると考えられますのでミドルレンジモデルでもRadeon RX 9060 XTは高い競争力を発揮するグラフィックカードになると言えそうで、発売当日は人気を集めることになりそうです。

ただ、注意点としてRX 9060 XTはRTX 5060 Tiに比べてレイトレーシング性能が劣ると言う事実は変わりないほか、RX 9060 XTで使える最新鋭のアップスケーリング技術であるFSR 4はNVIDIAのDLSS 4より画質面や対応タイトルの数では劣っています。そのため、レイトレーシングやアップスケーリングの活用などを考えている人はこのあたりを加味する必要がありそうです。

Radeon RX 9060 XTは日本では6月6日(金)11:00から発売されると発表されていますが、RTX 5060 TiやRTX 5060のコストパフォーマンスからミドルレンジモデルは買い控えられている印象もあるため発売日に用意される定価モデルなどにはかなり人気が集中すると考えられます。そのため、もし購入を考えている人は発売時間に合わせて実店舗に足を運んだり、オンラインストアにアクセスして購入を試みた方がいいと考えられます。また、あまりにも供給が少ない場合は抽選販売も可能性として考えられますが、どのような販売形態が取られるのかも注目が集まります。

ソース

AMD Radeon RX 9060 XT 16GB Review, Gaming Benchmarks! | Hardware Unboxed

https://www.youtube.com/watch?v=-LAH5vh-Cpg

ASUS Radeon RX 9060 XT Prime OC 16 GB Review | TechPower UP

https://www.techpowerup.com/review/asus-radeon-rx-9060-xt-prime-oc-16-gb/

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この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
高い買い物でもある自作PCやガジェットをこれから買おうと思ってる人の役に立てるような記事を提供できるよう心がけています。
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コメント

コメント一覧 (2件)

  • 1.5万くらい安けりゃ、お~って感じになるけど、
    あと8-9千出せば5060Ti(16)買えるって言われるとそっち買っちゃいそう。
    15万PC構成!とかやるときには選ばれそうだけど。笑

  • 生成AIの処理速度も5060Ti 16GBと同じぐらいにならないかな。
    ビデオのエンコードは……インテルA380で良いや。

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