AMDが2020年に発売したRadeon RX 6000シリーズの上位モデル、Radeon RX 6900 XTとRX 6800系においてGPUダイが急に割れて故障してしまう不具合が多発しているようです。
Radeon RX 6900/RX 6800シリーズの故障修理依頼が急増。GPUダイが割れる不具合が多発中の模様
AMDについては2023年12月に発売したRadeon RX 7900 XTXの不具合の解消ができていませんが、新たな不具合がRadeon RX 6900 XTXやRX 6800シリーズで発生しているようです。
ドイツで修理店を営むテック系Youtuber、KrisFix-Germany氏によると、ここ最近Radeon RX 6000シリーズグラフィックカードの修理依頼が急増しており、修理依頼を受けた61枚のRadeon RX 6900またはRX 6800シリーズであったとのことです。
KrisFix氏によるとこの61枚のRadeon RX 6900またはRX 6800シリーズグラフィックカードの内、48枚は既に起動が不可能な状態で届けられたとのことで、ここまで大量のグラフィックスカードの修理依頼が来るのは初めての出来事との事です。
故障の原因については、故障箇所はGPUダイが割れてしまった不具合があったほか、RX 6900/RX 6800については修理依頼を受けた48枚すべてにおいてSoC、メモリー、メモリーコントローラーに電源を供給するレールのショートが確認されたとの事です。
故障時にしていた作業などについてはゲームプレイやYoutubeの視聴、アイドル時に急に故障したなど完全にランダムなようですが、故障例のすべてで共通していたのが2022年12月にAMDが配信開始した最新ドライバー、Adrenalin 22.11.2を適用していた状態との事です。
KrisFix氏が壊れたGPUの一例を紹介しているのですが、写真ではGPUダイが割れてしまい、GPUクーラーにGPUダイの一部が張り付いた、いわゆるスッポン状態になっています。
このGPUダイが割れる例は極端であるのとKrisFix氏の動画以外でRadeon RX 6000シリーズが壊れたという情報は現時点ではあまり出ていませんのでドライバーが悪さをしていると断言までは出来ませんが懸念すべき点であるのは確かなため、Adrenalin 22.11.2へアップデートは控えるとともに22.11.2にしている方はダウングレードをした方が安全と言えそうです。
AMDについてはRaedon RX 7900 XTXの高温問題で数千台規模のリコールが必要になるかもと言われている状況ですが、もしこのRadeon RX 6900/6800についても雲行きが怪しくなってきています。これがもし本当にドライバーが原因による故障となると既にあまり評判が良くないAMDドライバーのイメージを底まで落とす出来事となります。そのため、ひとまずAMDについて調査中である旨でも良いので早めに公式発表をし、進捗状況を刻一刻と発表していった方が良いと言えます。
Radeon RX 6000シリーズを使っている方は何度も書いていますが、10万円近いグラフィックカードを文鎮にしたくなければ詳細が分かるまでAdrenalin 22.11.2へアップデートは控えるとともに22.11.2にしている方はダウングレードをしましょう。
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